「母に誇りに思ってもらいたい」
ただ、深く役にのめりこむあまり、感情のコントロールができなくなったことも。
「'15年公開の映画『トイレのピエタ』では、野田洋次郎さん演じる余命数か月の青年が女子高校生役の杉咲さんに会い、恋に落ちるラブストーリー。
家に帰ると野田さん演じる男性に会えないことでイライラして、家では毎日のようにお母さんとケンカしていたことも」(前出・テレビ誌ライター)
親子ゲンカなんて、どの家庭にもつきものだけど、家族仲よく過ごす姿も目撃されている。
「本当に素朴で、ごくごく普通の子ですよ。花ちゃんがまだ小学生ぐらいのときから飼っていたチワワがいるんだけど、お母さんと一緒に散歩させている姿をよく見かけましたよ」
と話すのは、杉咲が住む都内の高級住宅街の住民だ。
「近くにペット連れで入店できるカフェがあるんだけど、花ちゃんは、よくお母さんと一緒にワンちゃんを連れて食事に来ていました。本当に可愛がっていて、ワンちゃんの誕生日祝いもしてたみたい。ただ、今年の初めにワンちゃんが亡くなったみたいでね」(近隣住民)
母親のインスタグラムには《16年一緒に生きてくれて有難う》とのコメントと、母子ふたりと1匹で撮影した“家族写真”が投稿されている。
幼いころから一緒だった“家族”との別れ。悲しみに打ちひしがれたであろうが、今の杉咲は歩みを止めていられない。
「朝ドラだけでなく、雑誌やCMの撮影と売れっ子の杉咲さんは今や多忙を極めています」(前出・スポーツ紙記者)
大阪での『おちょやん』の撮影は今年7月から続いている。実家を離れることになり、さぞ寂しい思いをしているんじゃ……と思いきや、杉咲は母親について、本誌のインタビューでこうも語っていた。
《わが家はいろんなことが上手じゃないんです。それは私も同じで、何でも言い合える母娘もいると思うんですけど、私はまだ何でも言うことに恥ずかしい気持ちがあって。今は友達のほうがやっぱり何でも言えちゃう(笑)。本当は言いたい思いもたくさんあります。でも、いざ母が目の前にいると言えなくなったり。
これもまだ直接言えてないし、言葉にするのも恥ずかしいんですが、母には私の母親でいることを誇らしく思ってもらえたらうれしいってひそかに思ってます》
ドラマでは、杉咲が演じる千代が晴れ渡った空を見上げてこんなセリフを言う。
「今日もええ天気やなぁ~」
きっとお母さんも毎朝、活躍する娘の姿を誇りに思って過ごしているはずだ。