まさにオンステージ
湾岸署前での“謝罪ショー”

 これまで出てきた不祥事とは違い、笑いごとではすまされない謝罪の場がある。犯罪を犯し釈放されるタイミングで、警察署に集まった報道陣の前でひと言、というあの場面だ。

「ひき逃げの疑いで逮捕された伊藤健太郎、酒気帯びで事故を起こし逮捕・送検された歌手の小金沢昇司。違法薬物では大麻取締法違反で起訴された伊勢谷友介、コカイン使用容疑のピエール瀧など、多くの芸能人が東京・台場の湾岸署前で謝罪しています」(同・ワイドショーデスク)

 しかし、どうしていつも湾岸署なのか? 所轄の違う場所で逮捕されても、芸能人の多くは湾岸署へと移送され、釈放時にカメラの前に姿を見せるのも同署だ。

タレントなど有名人が逮捕されると報道陣が集まってしまい、狭い警察署だと周囲の迷惑になってしまうということが理由です。'09年に覚せい剤取締法違反で逮捕された酒井法子のときが最初だったと思います。湾岸署は'08年に新築され、女性用の収監施設も整っているそうです。

 署の正面玄関前は広く、釈放されて出てくるタレントを撮影しやすい。また、署の敷地内なので報道規制もされていて、タレントも質問に答える必要もなく、謝罪の言葉だけですみますから、タレントにとってもありがたい場所でしょう」(同・デスク)

 そんな場所でも思わぬことが起こることもある。'19年6月、元KAT-TUNの田口淳之介が保釈されたとき、大声で謝罪をしたあと突然、土下座したのだ。

「20秒くらい額を地面につけて……。あの姿は痛々しかった」(同・デスク)

 そんなドラマも生んだ湾岸署前。しかし、芸能人なら誰でもこの署に移送されるというわけではない。前出のデスクはこう話す。

「逮捕されて騒ぎになる人。言い換えれば、人気があって売れている芸能人ということです」

 犯罪を犯して湾岸署に移されなければ、芸能人としても終わっているということなのか。