俳優の津田寛治(55)が、2月16日発売の『FLASH』(光文社)の連載企画「寄港めし」に登場し、自身のこれまでのキャリアや先輩俳優・大杉漣さん(享年66)への恩義や、影響を受けたことなどを振り返った。

大杉漣さんと津田の関係性

当記事は「日刊大衆」(運営:双葉社)の提供記事です

 東京・麻布十番にある、かつてよく通った居酒屋でインタビューに応じた津田。彼は約30年前、この居酒屋近くの喫茶店でアルバイトをしており、そこで北野武(74)監督に直接プロフィールを渡したことが、映画『ソナチネ』への出演へとつながったという。

当時、北野組の録音部の技師たちとよく飲みに来ていたといいます。録音部の人たちは、役者の微妙な声の違いを聞き分けることができるので、津田は録音部の人から映画や芝居についていろいろ教わったと語っています」(芸能記者)

 なじみの居酒屋でインタビューに応じた津田だが、アルコールには手をつけなかった。

「津田の大恩人である大杉漣さんは2018年2月に逝去しましたが、津田はそれ以来、お酒を口にしていないといいます。

 津田と大杉さんは『ソナチネ』で共演していますが、それ以降、大杉さんを通じて竹中直人(64)や黒沢清監督(65)を紹介してもらい、俳優として成功していくんです。そのため、大杉さんを心から尊敬していて、足を向けては寝られないということでしょう」(前同)

 津田は、日本を代表する名脇役たちが本人役で登場するドラマ『バイプレイヤーズ』シリーズの第3弾『バイプレイヤーズ~名脇役の森の100日間~』(テレビ東京系)に出演することが明らかになっているが、同作への出演についても「大杉さんに呼んでもらったのかなって思うぐらい、温かい現場でした」とインタビューで語っている。

 大杉さんから「俳優はこうであるべき」といったことは一度も言われたことはないが、よく「現場がすべてなんだ。現場が楽しければ作品がイマイチでもそれは別にいい」と言っていたことを振り返った。

津田は大杉さんやさまざまな映画、ドラマの諸先輩から多くのことを教わったのでしょう。ただ、大杉さんがよく言っていたという“現場がすべて”“現場が楽しければ”という言葉から思い出されるのが、津田が出演する『特捜9』(テレビ朝日系)での“いざこざ”ですよね」(前出の芸能記者)

 V6の井ノ原快彦(44)が主演を務めるドラマ『特捜9』シリーズ。2018年のシーズン1、2019年のシーズン2が好評を博し、2020年4月からのシーズン3も、平均世帯視聴率13.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と大成功を収めた。

 ドラマの前身は2006年から2017年まで放送されていた『警視庁捜査一課9係』。主演を務めていた渡瀬恒彦さん(享年72)が2017年3月に逝去したため、同作に出演していた井ノ原がバトンを受け取る形で『特捜9』がスタートした。