日本ではなぜ少ない!?
スポーツ師弟カップル
また師弟という点では、スペランツァFC大阪高槻時代の監督である本並健治と結婚した、元サッカーなでしこジャパンで同チームの選手だった丸山桂里奈の例もある。ほかのスポーツではどうなのだろうか。
「男女が一緒にトレーニングをするような競技、コーチが異性のケースが多いマラソンのような個人競技は、カップルになりやすいのだと思います」(宝泉氏)
たしかに、故・小出義雄監督とQちゃんこと高橋尚子との師弟関係を見て、ついつい邪推してしまう人も多かったのでは? 一方、
「男性優位の競技では、男女が師弟になるような環境ではないといえます。特に格闘技系などでは以前、パワハラまがいの指導がありました。しかし、こういった問題が浄化されつつあるので、今後はスポーツ系の師弟カップルが増えるのでは」(宝泉氏)
師弟愛から男女の愛へと発展し、その関係がうまくいくかの分かれ目は、パワーバランスをいかにキープするかにかかっている。
「松浦さんと浜崎さんはわかりやすい例ですが、時代の寵児となった浜崎さんはエイベックスの株価を左右するまでの存在になった。権力やお金で相手に依存しているだけの関係ではなく、お互いに尊敬や愛情がなければ、師弟カップルは続きません。結婚生活が続いている師弟夫婦は、均衡がとれるだけの魅力や才能をお互いが持っているということでしょう」(宝泉氏)
少しのバランスが狂うだけで始まってしまう師弟カップルの愛憎劇。大切なのは“才能”を枯らさないこと!?
《取材・文/我妻アヅ子》