ポジティブな解散も相互理解の解散興行
不仲やトラブルなどで解散するジャニーズグループが目立つ中、比較的アットホームに幕を下ろしたグループがシブがき隊だろう。彼らは、ドラマ『2年B組仙八先生』に出演していた3人で結成された“ジャニーズがセレクトしたのではなくTBSが選んだメンバー”としてデビューした異例の3人組。
“アイドルグループあるある”ともいえるメンバー間の多少の不仲こそあったものの、順調にヒット曲に恵まれ人気もあった──が、歌って踊れる少年隊のデビューを目撃し、「俺ら終わったな」と自覚。バク転ができない自らと比較したうえで、人気があるうちに解散しようと3人で決意する。
「本木さんが解散の理由といわれていますが、解散のきっかけについて問われると、3人とも“自分に非がある”的なことを口にしています(笑)。修復不可能になる前に、いいタイミングで解散したんだろうなって思えるのは、当時のアイドルグループの中でも珍しいと思います」(田幸さん)
シブがき隊の人気を奪った一組だったチェッカーズも、すったもんだの末に解散したグループだ。チェッカーズの台頭に頭を悩ます薬丸に対して、布川と本木は彼らと意気投合し一緒に遊んでいたというから、シブがき隊はどこか憎めない。
一方、遠因(!?)となったチェッカーズは、修復不可能な人間関係の末に解散にいたったグループだった。'03年に出版された元メンバー高杢禎彦の自伝エッセイ『チェッカーズ』には、“結婚したフミヤが夫人とバカンスを楽しむために、一方的にチェッカーズを休業させた”と、綴られている。