日本唐揚協会の専務理事の八木さんに噂の真相を聞くと、
「エントリーした店舗すべてが受賞しているわけではありませんよ。金賞を多く見かけるのは、受賞企業が支店を増やしているというのも関係していると思います」
と、疑惑を払拭。
「まず、自薦他薦問わず、から揚げ店を募集します。今年は921店舗が応募してきてその中で書類選考をし、175店舗がノミネートとなりました。自薦他薦でエントリーが重複した場合はどちらかを無効にしていますし、ブラック企業、無店舗などもはずします」
金賞をお金で買っている、などという声もあるが八木さんはそれを否定する。
「ノミネート費用は1万5千円ですが、それは授賞式イベントのライブ配信をするためで、どちらかといえば赤字です」
1万5千円で金賞が買えるとなればそれは安いもの。しかしそういったことは一切ないと力強い。
ノミネートの半数が受賞というのは多すぎる気もするが……。
「私どもが協会を設立した2008年にはグルメサイトなどに《からあげ》のカテゴリーがなかったんです。美味しいラーメン屋さんのようにから揚げというカテゴリーを作りたかった。地方に行ったときに、美味しいから揚げ屋さんを回れるきっかけにしたかったんです。
ラーメンにもしょうゆ部門、塩部門など細かくジャンル分けがありますよね。から揚げも同じです。
ですから賞が多くなったのです。グランプリも、店舗を落とすためのものではなく、世の中に知ってもらう機会になればと考えています」
金賞受賞が多い疑惑の背景には深い“から揚げ愛”があったのだ。
これからもから揚げブームの快進撃は続きそうだ!