家庭を築くか本格女優になるか

 内閣府によると、日本人の平均初婚年齢は男性が31.1歳で、女性は29.4歳とある(令和元年版『少子化社会対策白書』から2018年のデータ)。近年は晩婚化が進むとされるが、芸能界はさらに上をいっているようだ。

「若さと容姿を武器に、たとえ演技ができなくともチヤホヤされた10代から20代半ば、それ以上になるとキャリアーマンだったり、それこそ婚活に悩む女性、はたまた母親などアラサーになると多くの役を演じ分ける技量が求められます。この間にも篩(ふるい)に掛けられていくのですが、35歳を過ぎて主演でバリバリ活躍できる女優はグッと減ってしまうのです。

 また結婚、出産で1度表舞台から遠ざかれば、以前のような仕事ができるかはわかりません。家庭を築くのか、もしくは演技力に磨きをかけて本格女優として生きていくのか。その選択を迫られるのが35歳ということなのでしょう」(前出・芸能プロマネージャー)

 たしかに深田は35歳を過ぎた後も主演を張り続けている。2019年と2020年に放送されたドラマ『ルパンの娘』(フジテレビ系)は、10月に映画公開も控えるなど、今なお主演作を世に生み出している。

「とはいえ、深キョンにも相当の葛藤はあったと思います。いい意味でも“普通”の感覚を持ち合わせているだけに、結婚は何度も意識してきたのでしょう。子どもが大好きですしね。スマホには甥っ子たちの写真や動画がたくさん保存されているそうですよ。

 もちろん、これから結婚する可能性は十分にありますが、それでも看板女優として、どこか“女優業を優先させなければ”という責任感と使命感を持っていたんじゃないかな。“昨年の春”と言ったらコロナで生活が様変わりした時期。ふと立ち止まったり、自分を取り巻く環境に不安やストレスを感じてしまったとも考えられます。彼女は真面目ですから」(前出・芸能プロマネージャー)