2人の掛け合いにスタッフも爆笑

 出演したゴリ自身、「コントの現場のような、おもしろければいいじゃんという雰囲気を作ってくれていた。くらしのマーケットさんヤバいなって」と話す。一世を風靡したキャラの10数年ぶりのCM出演だったが、現場の雰囲気は?

「“ゴリエちゃんのよさを消さない”ということは心がけていました! 過剰に演技指導せず、ゴリエちゃんらしい言い方、振る舞いを自然に出してもらうことがおもしろさに繋がると思っていました。

 あと、撮影現場ではゴリさんとしてではなく、終始『ゴリエちゃん』として接していました(笑)。ゴリさんのほうでも終始ゴリエちゃんとして振る舞っていて、さすがプロだなと。川田さんも、ゴリエちゃんの圧に負けずに細かいリアクションを入れてくださっていて、いろいろなバリエーションのカットが撮影できました。

 おふたりのリアクションに当社の社員が思わず大きな声で笑ってしまって“映像に入っちゃったかも……”みたいなシーンもありました。楽しい雰囲気を作ってくださった現場だったと思います!」

『ピコ太郎』出演、CM好感度調査で上位に

 続いてはピコ太郎。こちらはロングセラー商品『ラ王』をフライパン1つで簡単に作るということを伝えるCMだ。“ペンパイナッポーアッポーペン”で、日本だけでなくあのジャスティン・ビーバーの心も捉えたピコ太郎の起用の理由は。

「誰もが知っている『PPAP』の前奏はとても耳に残るフレーズで、『フライパンラ王』という言葉を視聴者のみなさまの印象に残すのにぴったりだと考え、ピコ太郎さんを起用させていただきました」

 そう話すのは、日清食品ホールディングス広報部。こちらの放送スタートもゴリエと近い4月21日だ。反響は?

CM総合研究所が実施している5月度のCM好感度調査にて、食品業類304作品中4位という結果でした。また、SNS上でも“耳に残る”や“CMで見てフライパンラ王やってみた”などのコメントも見受けられ、狙っていた反応を得られたと考えております」(日清食品ホールディングス広報部、以下同)

 YouTubeチャンネルなど、ゴリエとは少し違い現在も楽曲を発表しているピコ太郎。こちらの撮影現場では……。

ピコ太郎さんには楽しみながら撮影に臨んでいただき、『フライパンラ王』のフレーズをシーンごとにさまざまなパターンで言ってくださいましたね。ピコ太郎さんご自身から面白い言い回しのアイデアを次々と出していただき、あっという間に100パターンほどの撮影が完了していました。スタッフ一同、時間がたつのを忘れるほど楽しい撮影現場でした」

 2社ともにかなりの反響を得たようで、起用は成功だったと言えるだろう。また、この2組以外にも「ありがとう オリゴ糖」といったラップ芸で'08年にブレイクした『ジョイマン』なども、実は最近CM出演が増えている。もしかしたらこの先、“時代遅れ”CMがトレンドになるかも!?