W浅野がバディ、バブルを象徴した作品も
●波瑠×鈴木京香 【176票】 『未解決の女』('18年~テレビ朝日系)
バディものといえば『相棒』の例に漏れず、視聴者が真っ先に思い浮かべるのは刑事ドラマだろう。そんな王道刑事ものを女同士で組み合わせた同作。
肉体派熱血刑事・矢代朋(波瑠)と、文学フェチの頭脳派刑事・鳴海理沙(鈴木京香)が文字を糸口に未解決事件を捜査する。
「今年の大河『青天を衝け』の脚本でも話題の大森美香さんが、秘蔵っ子の波瑠と2回目のタッグを組んだ作品です。鈴木京香演じる、人嫌いで文学マニアの鳴海と、波瑠演じる矢代朋が主人公。
この2人もバディものの王道である“全くキャラの違う2人のコントラスト”がドラマの色になっています。波瑠演じる矢代朋は、腕っぷしは強いが緻密な推理は苦手な脳筋デカ。その矢代の頭脳となって捜査の指示を出すのが鳴海。
純粋な朋に感化され、人嫌いだけど姉のような愛情をほんのり芽生えさせる鳴海を、鈴木京香がさすがの貫禄で演じていました。年の離れた2人のバディものではこの“姉と妹”のエッセンスも入りやすいですね」(神無月さん)
このコンビに異を唱えたのはテレビウォッチャーの吉田潮さん。
「波瑠のミスキャスト感が否めませんでした。どう考えても体育会系じゃないしどちらかというと文科系のツンとした役のほうが合っている。鈴木京香は似合っていたのですが、バディとなると相性がよいとはあまり言えない」
●浅野温子×浅野ゆう子 【152票】 『抱きしめたい!』('88年~フジテレビ系)
スタイリストとして活躍する麻子(浅野温子)のマンションに、ある日、幼稚園以来の四半世紀の親友・夏子(浅野ゆう子)がスーツケースを抱えて転がり込むことから物語は始まり、当時のおしゃれがぎっしり詰まったバブルを象徴した作品。
「夏子は麻子の元恋人と結婚したにもかかわらず、夫の女性関係などで悩むたびに泣きつき、麻子の新しい恋にちょっかいを出そうとする。正直なかなか鬱陶しいと思ってました。
振り回されつつも麻子が選ぶのは結局元恋人でも、新しい恋人でもなく、やっぱり四半世紀の友情の夏子。なんだかんだ放っておけないし、好きなのだからしかたない。2人の関係はそれで成り立っているのでしょう。そして、ふだん身勝手で、振り回してばかりの夏子がたまーーーに麻子のために動いたりするときにグッとくる効果もありました」(田幸さん)