「スーパー戦隊や仮面ライダーって、オファーで配役が決まると思っていたんです。以前、テニミュ(ミュージカル『テニスの王子様』)に出演させていただいたときに共演者の人たちから“オーディションがあるんだよ”と聞いて、これは受けなきゃいけないと思いました」
両親に見てもらえたことがうれしかった
3月からスタートした『機界戦隊ゼンカイジャー』(テレビ朝日系、毎週日曜、朝9時30分~)に新キャラクター“ゾックス・ゴールドツイカー”として4月の終わりから登場している男女7人組ダンス&ボーカルグループGENICの増子敦貴。
昨年9月から放送されている『仮面ライダーセイバー』のオーディションも受けていたが、出演は叶わず。その悔しさをバネに受けた今作で見事、世界海賊一家の長男で、派手なダンスパフォーマンスで戦うゾックス・ゴールドツイカーに選ばれた。
若手俳優の登竜門と呼ばれ、佐藤健、松坂桃李、菅田将暉……と、今をときめく人気俳優たちが出演してきたスーパー戦隊や仮面ライダー。夢だった世界の一員になれた初回放送を見た感想を聞くと、
「あっ、自分が出てる! と思いました(笑)。あと、両親に見てもらえたことが本当にうれしかったです。まわりの人から聞いていたとおり、まだみんなが寝ているだろうなという時間に起きて、撮影が終わるのは夜。
どのスタッフさんからも“みんな、ここで苦しいことも楽しいことも味わってきたんだよ”と言われるんです。エンタメの最前線で活躍されている俳優さんたちも経験されてきたのだと思うと、いまを大事に楽しもうと思えます」
この世界に入るきっかけをつくってくれたのは父親。高校1年生のとき、父が応募した『BoysAward Audition』でファイナリストに選ばれる。このオーディションの2次審査を受けているときに、ダンス&ボーカルグループのオーディションをすすめられたことから現在に至っている。
まったくの初心者から歌・ダンス・演技を
「縁というか、運ってすごいものだと思っていますね。もともと歌うことは好きで、よくカラオケに行っていました。友達から“声が高いね”と言われたことはありましたが、当時はアニソンをどれだけ大声で歌えるか対決みたいなもので(笑)。
演技も中学生のときに、卒業する3年生を送る会で夢を探す少年を演じたくらい。スクールに通ったこともなくて、まわりのみんなとの差をすごく感じました。ダンスの経験もなかったので、最初は本当にしんどかったです。地獄の日々でした」
周囲の声や自分自身でも成長を実感することができるようになり、少しずつ歌うことや踊ること、演じることが喜びに変わっていった。
昨年5月にデビューしたばかりのGENIC。大人気グループAAAに続く、男女混合グループとしての成長を期待されている。6月30日には配信シングル『Shaky Shaky』をリリースし、7月3日からは初のツアーがスタートする。