21日夜から、今年も『24時間テレビ 愛は地球を救う』(日本テレビ系)が放送される。今回のテーマは「想い~世界は、きっと変わる。」で、メインパーソナリティーはKing & Prince。
昨年はV6・井ノ原快彦、NEWS・増田貴久、Kis-My-Ft2・北山宏光、ジャニーズWEST・重岡大毅、King & Prince・岸優太という寄せ集め形式で「ふさわしいグループがいないのか」とも言われていただけに、「機は熟した」のだろう。
しかし、今年はコロナ禍が昨年以上の深刻な状況にある上に、過去最多58個のメダルを獲得した東京オリンピックが終了したばかり。
「こんな時期に人が集まって何をやっているんだ」「オリンピックの感動には及ばない」などと批判されやすい逆境下での放送であり、事実ここまでの注目度は例年ほど高くない。
だからこそ、この1週間は朝の情報番組から夜のバラエティーまで、日本テレビが放送するほとんどの番組にKing & Princeのメンバーが出演してPRを繰り返していた。その濃密さは例年以上のものがあり、King & Princeの背負った十字架の重さを感じさせられる。
その重い十字架とは、コロナ禍や東京オリンピックではなく、「ジャニーズの先輩グループを超える」こと。具体的には、これまで単独でメインパーソナリティーを務めてきた「TOKIO、V6、嵐、関ジャニ∞、NEWS、KAT-TUN、Sexy Zoneを超える結果と評判を得られるか」という目で見られているのだ。
人気指標となる“キャッシュレス”募金
King & Princeが先輩グループと比較されるのは、視聴率と募金額。たとえば寄せ集め形式だった昨年の15.5%と8.7億円というより、2018年のSexy Zone・15.2%と8.9億円、2016年のNEWS・15.4%と8.9億円あたりと比べられるのではないか。
特に募金はメンバー全員でキャッシュレス募金を呼びかけているが、「協力した人にメンバーの“ありがとう動画”を配信する」という特典でどれだけ集められるのか。この施策は、コロナ対策、若年層対策というより、ファン数のバロメーターになってしまうだけに、King & Princeにとっては重要なポイントになるだろう。
また、評判に関しては、個々が関わるコーナーで視聴者の支持を得ていかなければいけない。
最大の注目を集めるのは、ドラマスペシャル『生徒が人生をやり直せる学校』で主演を務める平野紫耀。平野は実話ベースの物語で、問題を抱えた生徒たちと熱く向き合う新任体育教師を演じるのだが、ここで成功を収めれば連ドラ主演のオファーは増えるはずだ。
ちなみに世帯視聴率では、昨年の重岡大毅主演『誰も知らない志村けん -残してくれた最後のメッセージ-』は22.6%、一昨年の相葉雅紀主演『絆のペダル』は18.0%、その前の中島健人主演『ヒーローを作った男 石ノ森章太郎物語』は16.2%、亀梨和也主演『時代をつくった男 阿久悠物語』は25.6%、加藤シゲアキ主演『盲目のヨシノリ先生~光を失って心が見えた~』は20.5%、山田涼介主演『母さん、俺は大丈夫』は20.2%を記録した。
浜辺美波、伊藤英明、篠原涼子、北村有起哉、國村隼ら豪華助演陣がそろっていることもあり、グループのエース格である平野がどんな結果と評判を得られるのか。