「損するだろうなと思っても気持ちが動いたらそちらを選んでしまう。感情で生きてきたので、今回演じている鷹野のようになかなか合理的になれないですね。自分にはない部分なので、羨ましくはあります」
同じ名前、野球好きが共通点
NHKドラマ初出演にして初主演を飾る『正義の天秤』(NHK総合、毎週土曜 夜9時〜)で演じる鷹野和也について語る亀梨和也(KAT-TUN)。元外科医という肩書を持ち、徹底した合理主義で天才的な思考力と推理力をもっている弁護士という役柄。
「僕から一番遠い存在の役で、大丈夫かなと思いながら引き受けさせていただきました(笑)。違和感なく演じることができているのは、原作小説と同じ和也という名前だったり、野球好きであったりという共通点があるおかげかもしれません」
同じ法律事務所で刑事部門を担当する“ルーム1”に所属する4人のくせ者弁護士たちとともに鷹野が難事件の真相を暴いていく作品。劇中、鷹野はルーム1のメンバーとキャッチボールをしながらコミュニケーションを図っていく。ルームのメンバーで、北山宏光が演じる元ニートの弁護士・杉村とキャッチボールをするシーンもあり、
「撮影は地下の駐車場で、すごく蒸し暑かったです(笑)。ドラマの演出で北山くんに強めの球を投げ込まないといけなかったんですが、しっかり受け止めてくれました。以前、キスマイ(Kis-My-Ft2)には、ライブなどでKAT-TUNのバックについてもらっていたことがあって。連絡先は知っているけれど、そんなに濃い接点はなかったんですが、今回の撮影でいろいろと話をしています。
同じ学年ですが、彼はすごく堅実で、いろいろなところにアンテナを張っていて。僕の知らないことをいっぱい話してくれるので、自分は本当に未熟だなと思いながら人生勉強をさせてもらっている感じです」
これまでの弁護士ドラマとはひと味違う作品の見どころは、ラストの法廷シーン。
「鷹野は常識的な弁護とは違う方法をとっていきます。被告人や裁判官に対して話しているふうに見せながら、実は傍聴席にいる人物に向けたメッセージだったりというように。奥底にある真実を明らかにすることで、どういう弁護が展開されるのか。最後に法廷にいる人たちが“えーっ!? そうなの?”と驚くような弁護をする鷹野に注目していただきたいです」
つい野球好きが出てしまって……
ドラマの中で鷹野は野球に例えて話すことがあるんですが、僕自身も同じようにインタビューなどで野球に例えてしまうことが多いかもしれない(笑)。
(劇中)鷹野はしょっちゅうスーパーボールやボールを触っているという特徴があります。それに加えて意識しているのが、若干自分の声よりトーンを低くすること。会話の強弱も気をつけるようにしています。