《正義のヒーローって放送するのはやめてほしい。もっとまともに頑張っている保護施設たくさんあるのに》

『ザ・ノンフィクション』や『坂上どうぶつ王国』(いずれもフジテレビ系)などのテレビ番組にある団体が出演すると抗議が一定数起きている。

SNSで団体代表の非道を訴える声

 愛知県名古屋市で保護活動を行う『花の木シェルター』だ。同団体はのTNR(地域の捕獲と避妊去勢手術)や保護、里親探しを中心に活動している。

 同団体の阪田泰志代表は出演した番組内で《(保護したに)生きるチャンスをどれだけ多く与えられるか》と述べ、への惜しみない愛情を注ぐ姿が視聴者に感動を与えている。

 一方で、SNSや施設の口コミなどでは関係者とみられるアカウントがその非道を訴えていたのだ。

 かつて阪田代表と関わりのあった動物保護団体のメンバーや元ボランティアらが匿名を条件に話をしてくれた。

の飼育、保護状況からお金の流れの不透明さなど(同団体について)いい話が聞こえてこない。彼が番組内で称賛されている姿に憤りを覚えています。阪田さんはもともと“愛護はお金儲けになる”と誘われて活動を始めたと保護ボランティアの間で言われています。お金と名誉のためにしか動かない印象」(元メンバー、以下同)

 疑惑は団体が設立された直後までさかのぼる。

「彼は前身の動物保護団体で理事をしておりました。そこの関係者からシェルターを併設したの避妊去勢手術専門の病院をつくれば儲かると持ちかけられたのが『花の木シェルター』立ち上げのきっかけです」

 その後、現在のシェルターがある場所にTNR専門の動物病院を立ち上げた。

 しかし、経営はうまくはいかず、すぐに病院は閉鎖した。前身団体とトラブルが起きたのもこのころだと続ける。

「阪田さんは理事なのに理事会や総会にも来ない。普段の打ち合わせにも遅刻する、など活動への真剣味に欠けていました。そんなある日、“親が病気で……”との理由から理事会を欠席。ですが、彼の親が施設を訪れ、サボりだったことがバレてしまったんです」

寄付金を飲食店の開店資金に使った

 不義理を働いたことがほかの理事やスタッフらの逆鱗に触れた。話し合いの末、理事は解任。前身団体は阪田代表との活動から手を引いた。

 残されたのは動物病院のあった建物と

 そこでの保護活動を始めたのが『花の木シェルター』だという。そんな折、同県内で約60匹のブリーダー多頭飼育崩壊の話が舞い込んだ。

「60匹近いを助けるため、団体はブログで寄付を募ったところ、600万円近くのお金が集まったそうです。多頭飼育崩壊現場に関われば保護活動に関心がある人たちは寄付をする。阪田さんははお金儲けになると気づいたんじゃないかな」

 そのとき集まったお金の多くはに使われなかったという。

「阪田代表はそのお金を飲食店の開店資金に使ったんです。私が花の木シェルターでボランティアしていたとき、一緒に活動していた女性はそのお店の従業員でした」(元ボランティア)

 飲食店も1年たたずに閉店。に使われるはずだった善意は泡のように消えた。