オレンジ色の帽子を被り、瞑想のように目を瞑っている外国人に警察官が話かける。
「お金払ってない人そこいたらあかんから。そういうルール。日本は」
「ホテルを利用する人しかここいたらダメ」(警察官は傍の男性に通訳を促す)
しかし外国人は下を向いて沈黙し、動こうとはしない。
首を振って立ち退きを拒否
数日前からこのような動画がSNSで拡散しており、物議を醸している。
宿泊客でない外国人がホテルのロビーに居座り、トラブルになったものだと思われる。SNSのコメントでは、
《なんで逮捕されないの?》
《警察官優しすぎない?》
《日本がナメられている》
《(英語で)日本の警察は他国に比べて親切ですね》
など、迷惑行為への憤りや、警察官のやさしさを指摘する声が溢れた。

動画内で警察官はさらに、
「ホテルを利用する人しかここいたらダメ。瞑想するんやったら外でやってください」
などと伝え、傍の男性も英語でその旨を伝えたが、
外国人男性は大きく首を振って拒否の姿勢を見せる。
同じ事案の別角度の動画もアップされており、警察官が男性の荷物内容を確かめようとすると、外国人男性がカメラに向かって、
「I have not given permission for them touching my bag.」(彼ら(警察官)に荷物に触っていいと許可していない)
などと話す。この動画は元々外国人男性が配信目的で撮ったものなのだろうか。警察官は撮影を止めるようにジェスチャーをする。
週刊女性PRIMEでは、この現場となったホテル『ハイアットリージェンシー京都』に、「この外国人男性はその後自主的に退去したのか」などの問い合わせ取材を行った。
「本事案に関する詳細については、当ホテルからのコメントは差し控えさせていただきます」とのことだったが、今後については「当ホテルではお客様に快適で安心してお過ごしいただける環境を提供することを最優先に考えております。迷惑行為が確認された場合には、状況に応じて適切な対応をとり、安全で快適な滞在環境を維持してまいります」とのコメントだった。
「進行する円安などもあり、ますます盛んになるインバウンドですが、同時にトラブルなども増え、議論になっています。中には迷惑行為を動画配信して収益を得る外国人集団もいるようです。『インバウンドのGDPへの寄与額は1%余りでその程度のためにオーバーツーリズムや迷惑な客を我慢する必要はあるのか』と」(経済ジャーナリスト)
しかし日本人にも迷惑な客はおり、外資IT企業にプラットフォーム使用料などを払って生じる「デジタル赤字」をインバウンドで取り戻しているという見方もある上、実際に経済的に潤っている地域もある。
外国人排斥などを声高に主張するのは短絡的で、訪日外国人へのルールの周知や迷惑行為への対処ノウハウを積み重ねていくべきであろう。