「高松地裁に出廷した被告はショートカットの黒髪、ほとんどスッピンなのに美人。普通にしていれば、いい男がいくらでも寄ってくるだろうし、幸せになれるのにと思った」

 と証言するのは、大手新聞の地方記者だ。

 2019年1月、香川県警高松西署は、同県高松市に住むパート従業員・長尾里佳被告(23)を、福岡県から呼び寄せた小学6年の男児(当時12)と自宅で強制性交した疑いで逮捕した。

大人になったら結婚する

 被告は当時、5歳の長女と3歳の長男を持つシングルマザー。長女は被告が高校生のときに3歳年下の男性との間にできた子どもで、高校を中退して親元を離れ、県営住宅で暮らしていた。

 被告の裁判は3月から始まり、冒頭は6月5日の第3回公判で被告人尋問があったときの心象である。

裁判が進められる高松地裁
裁判が進められる高松地裁

 しかし、犯行はとんでもない内容だった。

「昨年、スマホのサバイバルゲーム『荒野行動』で知り合った2人ですが、まず被告が男児の住む福岡を訪ねて、すぐホテルに行ったのです。2018年の年末から今年の正月にかけては、今度は被告が旅費を出して、男児を高松に呼んだ。そして、わずか2週間後の1月下旬にも同じようにして呼び寄せ、犯行が発覚したわけです。男児には“大人になったら結婚するから”などと言っていたようです」(同記者)

 ほかに同男児にキスを強要し、それを写真に撮るなどした児童福祉法違反容疑と、児童ポルノ法違反容疑(製造)でも追起訴されている。

 2度にわたって家を出た男児の親から捜索願は出ていなかった。親は心配していなかったのか─。

「当然、母親は心配するメールを男児に送っていましたが、被告が“こうやって送ったらいいよ”と巧妙に指示していたことがわかりました。被告も子を持つ母親ですから、母親を安心させるツボはわかっているんです」(同)