《本当にたくさんの作品や役者さんがいる中で選んでいただいてすごくうれしい。でも、なんだろう。こういった選考に自分が対象として存在したことがあまりなかったので》
映画『マスカレード・ナイト』での好演が評価されて、『第46回報知映画賞』で主演男優賞に選出された木村拓哉。その受賞コメントからは、喜びとともに戸惑いもにじみでていたのだが、それもそのはず、これまで木村が“賞レース”に参加することは珍しく、映画賞もまた同様だったからだ。
「これを機に『アカデミー賞』も“解禁”になるのでは?」とは情報番組・芸能デスク。日本最高峰の映画賞『日本アカデミー賞』と、数々のヒット作で主演を務めた日本を代表する名優の1人に数えられる木村とは縁がない。
「かつて時代劇『武士の一分』が、『第30回日本アカデミー賞』で優秀作品賞や優秀監督賞をはじめ13部門を獲得したにもかかわらず、優秀主演男優賞を獲ることはなかった。それは“賞レースには参加しない”という事務所の方針があったからで、本来ならジャニーズ初の“アカデミー賞俳優”になるのは木村さんだった」(同・芸能デスク)
以降も、木村をはじめとしたジャニーズ俳優が同賞に登場することはなかったのだが、突如として方向転換したのが2015年。『永遠の0』で岡田准一が、最優秀主演男優賞、さらに『蜩ノ記』で最優秀助演男優賞の“二冠”に輝く快挙を成し遂げる。
すると翌年の『第39回〜』では嵐・二宮和也が『母と暮らせば』で最優秀主演男優賞を獲得し、ジャニーズきっての演技力を持つ2人の俳優が2年連続で受賞。
「今年度では間違いなく木村さんもノミネートされ、また最優秀主演男優賞に手が届くかも知れません。これからも俳優人生を末長く送るには、高倉健さんや緒方拳さん、山崎努さんらも手にした“アカデミー賞俳優”の冠は外せませんからね。
それこそ、撮影中の時代劇映画『織田信長(仮題)』の公開に向けて、アカデミー賞で弾みをつけたいところででしょう」(同・芸能デスク)
ちょ、まさかの“信長被り”
京都・太秦の東映京都撮影所で撮影が行われている映画『織田信長(仮題)』。その名の通り、木村が戦国武将の“織田信長”を演じるのだが、共演の綾瀬はるかが新型コロナに感染した影響もあってか、当初の予定よりも1か月遅れてのクランクインになったという。
依然として、配給元の東映からは同作に関する公式発表がなされておらず、気になる公開時期も明かされていない。映画製作会社の営業スタッフは「発表はクランクアップ後になりそうです」と現状を明かす。
「京都での撮影は順調に進んでいるようで、このままいけば年内、または年明けには撮了。東映さんの創立70周年記念作とのことですから、盛大に発表したいところですね。その後に編集作業に入るのですが、大作やCGを多用する場合は完成まで半年、長ければ1年以上費やすことも少なくはありません。
また、コロナによる社会情勢によって変更もありえますが、おそらくは公開は2022年の夏以降、もしくは2023年にずれ込むことも念頭に置いていると思います」
活劇としては、1998年のTBS系スペシャルドラマ『織田信長 天下を取ったバカ』以来の、木村による“信長”に期待が集まるところだが、一方でジャニーズ俳優による“信長”がもう1人、このほど発表された。