容疑者の母親は20歳前後で最初の夫と結婚し、5歳ほど上の兄と、志穂容疑者の2子をもうけたが、容疑者が乳幼児の頃に離婚。2人の子どもは母親が引き取って育てることに。
その後、母親はトラックの運転手をしながら子育てをしていたが、職場で知り合った同じく運転手の男性Hさんと2度目の結婚をする。彼は先の県営住宅から2.5キロメートルほど離れた下野市の大地主の跡取り息子だったという。
「当時、30代後半のHさんは地元の名家の跡継ぎで、初婚でした。だから最初は親も親戚も子連れの相手との結婚に大反対だったけど、ふたりが押し切った。町の食堂を貸し切って、一族や地域の人も招いて盛大な結婚式を挙げたんですよ」(近所の主婦)
だが数年後、容疑者の3歳下の弟が生まれた直後に、またしても離婚することに。
漫画好きで引きこもりがちだった容疑者
「弟は2番目の父親が引き取って、母親は兄と容疑者を連れて、家を出ていきましたね」(同・主婦)
再びシングルマザーとなった母親が、子ども2人と今の県営住宅に住むようになったのは、20数年前だった。容疑者の小学校の同級生によると、
「確か小学校の低学年のときに転校してきたと思います。授業中に漫画のキャラクターの絵などをノートに描いているような子で、外で遊んでいる姿はほとんど見たことないですね。自宅にこもって漫画をよく読んでいたみたい。眼鏡をかけたおとなしい子なんだけど、かといって勉強も得意じゃなかった。宿題はほとんどやってこなかった記憶がある」
中学校の同級生も同じ印象を持っていて、
「容疑者は美術部に入っていたと思う。運動や勉強はとくにパッとせず、目立つほうじゃなかったですね。ただこの頃、眼鏡からコンタクトレンズに替えていましたよ」
容疑者のことを“覚えていない”“顔も知らない”という同級生が多かった。