敏腕弁護士・剣持麗子(綾瀬はるか)は、“お金にならない仕事はしない主義”と言い放つほど強気で、欲望にストレート。勝つために手段を選ばなさすぎて有力クライアントを失い、ボーナス減を言い渡されると“辞める”と啖呵を切って飛び出す。
「原作や台本を読んでいると、最初はちょっとびっくりするところもありましたが、今はけっこう好きですね(笑)」怒りのままにひとり焼き肉へと向かうと、
「“カルビ2人前‼”とか。いくらムカついたとしても、そんなふうに店員さんには頼まないでしょ?みたいな(笑)。麗子は感情がむき出しというか、そこがすごく魅力的だし、ちょっと羨ましいなと思う部分もありますね(笑)。私は、ここまであからさまにはできない。麗子は言いたいことをはっきり言うからこそ、演じていて気持ちがいいです」
大泉洋と初共演ちょっとおばちゃんっぽい!?
飲み仲間を見つけるべく片っ端からメールを送りつけていると、過去に付き合った元彼・森川栄治(生田斗真)が永眠したとの返信が。そして、篠田敬太郎(大泉洋)という男からの連絡で、栄治には巨額の遺産があり“僕の全財産は、僕を殺した犯人に譲る”という奇妙な遺言状を残していることを知る。麗子は篠田と結託し、遺産ゲットへと動き出す……。
「麗子と篠田、視点がややズレているふたりによる掛け合いは、すごく好きです。お互いが違うことを話してる……みたいな(笑)。それに麗子は年下なのに、すぐに上から目線(笑)。“篠田‼”“わかった?”みたいな。やっぱり頭がよくて、何も怖いものなかったら、ああいいうふうになるのかなぁ?」
何より、演じる側が楽しんでいることが、視聴者にきっと伝わるはずだと自信をのぞかせる。
「台本も、感情のひだというか、細部についてもポイントを突いて書かれているので共感しますし、それぞれのキャラクターもつかみやすい。麗子にすごく感情移入して読めました」
篠田役の大泉洋とは、本作で初共演。
「大泉さんが演じる篠田のイメージ? ちょっとおばちゃんっぽい感じ? フフフ(笑)。原作にはない篠田とのバディ感など、楽しめる要素がいっぱいあります」
さらに、原作とは異なる結末や、オリジナルストーリーも展開されるという。
「原作の麗子さんと重なるかどうかはわからないんですが、ドラマの麗子さんはいいキャラになっていると思うので、きっと喜んでもらえると思います‼」
「元彼の遺言状」原作者の新川帆立、大喜び!
ドラマ化にあたり原作者・新川帆立は、剣持麗子の優秀で強引なキャラクターが、ともすれば“きつい”と敬遠されてしまわないかと心配していたそうだが、綾瀬が演じることが決まったときには“ぴったり”と胸をなで下ろしたという。
「ぴったりですか? フフフ。そんなふうに言っていただけてうれしいです」
新川は30代とまだ若く、綾瀬とは同世代ともいえるが、「『元彼の遺言状』のようなスカッとする作品、力をもらえる作品をどんどん書いてほしいなと思いますね‼」