スケールアップした実感はなかった
役作りのためクランクインの半年前からパーソナルトレーナーをつけてバルクアップ(筋肉を肥大させて身体を大きくする)に取り組み、体重を15キロ増やして48キロから63キロになった。肉体改造で用意された衣装のサイズが合わず新調されたほどだ。
「直前に映画『燃えよ剣』の沖田総司役で減量していたので、説得力をもたせるための行動でした。週4、5回の筋トレもしたけど、ドラマの撮影と並行していたので大変でした」
本田翼、ディーン・フジオカら1作目からのメンバーに加えて完結編では新田真剣佑、舘ひろし、内野聖陽ら豪華俳優陣が顔をそろえる。
兄弟の父親ホーエンハイムと国家を裏で操る最大の敵“お父様”の2役を演じる内野には撮影前に「どんどんこいよ」と声をかけられたという。
内野と対峙し、死闘を繰り広げるシーンは最大の見どころだが「楽しかったです」と山田。
スケールアップした迫力の映像は、CG用グリーンバックで撮影された。
「想像以上に何もない場所での撮影なので、演じているときはスケールアップした実感はあまりなかったですね。絵コンテを確認しながら1カットずつ時間をかけて撮っていく特殊な現場で、雪に足をとられながら歩くシーンではイメージを膨らませてゆっくり歩く。演技する以外にも想像力が必要でした。
僕は『暗殺教室』や『大怪獣のあとしまつ』でもグリーンバック撮影だったので抵抗はなかったけど、経験したことがない内野さんに説明をしながら撮影していました」
原作への思い入れとともに主役の責務を全うした。
「演じたくても演じられない人がいるなかで選んでいただき、ありがたいと思っています。映画はCGやアクションだけではないヒューマンストーリーが芯になっている。実写でしか伝えられない、人の心に訴える気持ちを込めた一生ものの作品だと思っています」
代表作は“ハガレン”に!!
スピンオフはあり!?
原作27巻の描き切れなかったストーリーがスピンオフになる可能性については「完結編と銘打っているから、僕はないと思っています」と山田。