益若つばさはキャラ変してない
ネット上で「本当はギャルじゃなかった」と告白して話題になった益若つばさ。ギャル設定は名を上げるための計算だったのだろうか。もしくは過去のキャラが“黒歴史”で、否定したいということなのかも。
「彼女もSNSの発信力も高いし、話題になりやすいタイプ。その分、現在のライフスタイルとギャルイメージのギャップに苦しんでの告白だったのかもしれませんが……」
実際のところ、ご本人はどういう意図で発言したのか。現在、骨折による自宅療養中の彼女ではあったが、取材を依頼したところ応じてくれた。
「ネットニュースの見出しが先行してしまって、ギャルを否定するように受け取られてしまうと真意とは違って少し悲しい気持ちになりました。
当時、ギャルに憧れて、ギャルのファッションやメイクを研究してPopteenモデルとして活動していました。当時は自信もないし、あまり心を開くタイプでもないので、そういう意味で見た目がギャルでもマインドが全然ギャルじゃなかったんですよ」
ギャルである過去を否定したわけではなく、当時はギャルへの憧れがあったものの、内向的な性格ゆえにギャルになりきれていなかったという。
「ギャルって明るくて、コンプレックスに打ち勝つために自分を磨こうとするし、仲間との友情を大切にします。マイノリティーの気持ちをわかってあげる優しさと強さを持っていて、当時の私の理想そのものだったんです。
あの文化に触れたから、今の私があるので。全く否定したくないですし、ギャルって思ってもらえることは本当に光栄なことです。多様性が求められる昨今において、ギャルマインドを持った方々がこの時代を牽引していく存在でもあると思っています」
当時、渋谷と原宿をミックスした“渋原ブーム”を作り、新しいギャルのカリスマモデルとしてブレイク。現在まで変化を遂げてきた。
「キャラ変更とは思っていなかったですけど、自分の中で揺らぎがあったとすれば子どもを出産したときですね。金髪で派手なメイクをしているお母さんってどうなの?とか批判されてきました。世間の声を気にして髪を黒くしたりネイルを外したり、意識的にシンプルな服装を選んでいた時期がありました。
でもあるとき、これって息子のためっていうより自分が気にしているだけじゃない?って。自分の人生なんだから、本当に自分が好きなことをしないと後悔すると思いました。そこからは、息子が安全な範囲で髪色もネイルも思う存分遊んで楽しんでいます。
それに、自分の好きなファッションで街を歩いていると、小さな子どもやお年寄りに『元気がもらえる』と声をかけて頂けることもうれしいです。私はその時々の自分の好きな感覚に合わせて常にアップデートをしていく。ということを大切にしています」
人目にさらされるからこその苦悩や葛藤。“キャラ変”はありのまま自分らしく生きる決断をした証しなのかもしれない。
お話を伺ったのは……
芸能ジャーナリスト。元フライデー記者。現在も週刊誌などで取材活動を続けており、テレビ・ラジオ番組などでコメンテーターとしても活躍中。