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ー 求められる議員としての活躍

 

 10月20日、HIKAKINなどを擁する「UUUM」所属のYouTuber・きりたんぽに関するニュースが駆け巡った。同社のHPで掲載されているクリエイター名簿にて、きりたんぽの名前に【業務委託】という文言が追加、専属契約が終了したと伝えられた。しばらく活動休止が続いていたとはいえ、ファンの間では「寝耳に水だよ」とどよめきが広がっている。しかしこのニュース、注目すべきはファンの怒りが「ガーシー議員」に向いているという点だ。

 著名人の暴露動画を多数配信してきた“暴露系YouTuber”のガーシーこと東谷義和氏が参院選に当選してから3ヶ月ほどが経つ。そんな彼は選挙後の7月27日にも、きりたんぽと有名YouTuberのキス動画を公開して話題をさらっていた。いわゆる“ガーシー砲”で、きりたんぽは謝罪動画を投稿のうえ活動休止へ追い込まれることに。動画の中では、殺害予告を受けたり突発性難聴を発症するに至ったことなどを報告していた。

求められる議員としての活躍

 もはや公人となった立場で、なおも暴露を続けるガーシー議員。これまでとまったく変わらない動きではあるものの、なぜか批判が相次いでいる。特に多いのは、YouTuberをターゲットにしていることへの苦言だ。

「もはやただの弱い者いじめだよね。国会議員の仕事って国民をさらし上げて誹謗中傷を誘発させることなの?」

「政界の不正を暴露して欲しかったんであって、一般人のゲスなすっぱ抜きはいらない。チンピラみたいな芸風、もうやめたら?」

 ガーシーといえば強気な「覚悟しとけよ!」という姿勢がトレードマークでもあるが、国会議員としては相応しくないと考える人が多いのだろう。元々ファンだった層からも、「議員としての活動」を求められている様子。

 もちろん、ファンでなかった人からの意見はもっと苛烈だ。きりたんぽの暴露動画には「オレにかまうな かまわなければ 攻撃されない わかるよな???」とのコメントが添えらていたことから、ネット上では、

「若い女性の未来を潰すようなヤカラ議員なんて、いますぐ辞めさせろ」

政治家が国民を脅したってことでしょ? 事実だろうとなんだろうと、訴えたらいいのに」

 といった声が目立った。

 またガーシーといえば、当選してから一度も登院していないことで有名。現在も国外で生活しているようだが、暴露の手は一向に緩まない。自身のInstagramでは様々な動画とともに、「地獄みろ」「お前以外の人間にもキッチリ飛び火させたるからな」などと過激な文章が踊っている。

 彼なりの信念といえるものを持って行動しているのかもしれないが、立場とともに求められる行動が変わるのは当たり前の話。ファンからの一票を背負ったダークヒーローから、暗黒面が拭い去られる日はくるのだろうか。