21年6月、福岡市西区の自宅で両親の首を絞めて業務用冷蔵庫内に遺棄したとして、殺人と死体遺棄罪に問われた松本淳二被告(60)。その初公判が14日、福岡地裁で開かれた。

 そこで、検察側によって、驚きの犯行動機が語られた。陳述によると、松本被告はDVDを鑑賞中に介護の必要な父親からトイレの介助を頼まれたことに腹を立て「我慢できず、怒りが爆発」。父親の首を絞め、現場を見られた母親も口封じで首を絞め殺害し、自宅にあった業務用冷蔵庫に2人を隠したというのだ。

 被告は「間違いない」と起訴内容を認めつつ、母親の殺害に関しては「今思えばやり過ぎだった」と証言したという。

 逮捕当時、『週刊女性PRIME』は松本被告の呆れた犯行動機を指摘していた。

(以下は、2021年7月12日に配信した記事の再掲載です)

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「私にとってはおとなしゅうて、かわいい子。昔はここ(母親の実家)によく来てくれた。親の介護でストレスがたまったとやろうねぇ……」

 そう肩を落とすのは、80代半ばになる容疑者の叔母だ。あまりの衝撃的な出来事に、事件以降は体調がすぐれないという──。

死体遺棄事件として捜査を開始した福岡県警
死体遺棄事件として捜査を開始した福岡県警

殺害後に、冷蔵庫に遺棄か

 6月28日の午前中、親族から「連絡がとれない」と相談を受けた福岡県警西署員が福岡市西区にある松本さん宅を訪れた。翌日の午前1時ごろ、業務用冷蔵庫の中から松本博和さん(88)と妻の満喜枝さん(87)の遺体を発見。

 松本家は20年ほど前まで酒屋を経営していて、業務用冷蔵庫はそのときに使用していたもの。電源は入っておらず、中が見えないように外から粘着テープが巻かれていた。遺体の腐乱が激しかったことから、司法解剖の結果は死因不詳。外部から第三者が侵入した形跡はなかったため、同署は同居していた次男の行方を追うことに。

 そして7月4日、次男・松本淳二容疑者は、京都市内で死体遺棄の疑いで逮捕された。

「冷蔵庫に遺棄したことは間違いない」

 と容疑を認めていて、2人の殺害についてもほのめかしている。地元メディアの記者は、こう説明する。

「犯行後、容疑者は両親の口座から90万円ほどを引き出して、山口、静岡、神奈川、秋田、岩手と電車を利用して転々としていた。毎日、宿泊先を変えていたが、ついに京都で逮捕されました」

 それにしても子どもが両親を殺して逃亡とは……。松本家にいったい何があったのか。