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ー 【1】フジテレビ『マジンガーZ』(1972年~74年)、オープニング曲(OP曲)『マジンガーZ』 ー 【2】日本テレビ『宇宙戦艦ヤマト』(1974年~75年)、OP曲『宇宙戦艦ヤマト』
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ー 【3】日本テレビ『ガンバの冒険』(1975年)、エンディングテーマ曲(ED曲)『冒険者たちのバラード』 ー 【4】NET『デビルマン』(1972年~73年)、ED曲『今日もどこかでデビルマン』 ー 【5】日本テレビ『タイガーマスク』(1969年~71年)、OP曲『行け!タイガーマスク』
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ー 【6】フジテレビ『あしたのジョー』(1970年~71年)、OP曲『あしたのジョー』 ー 【7】NET『キャンディ(ハート)キャンディ』(1976年~79年)、OP曲『キャンディ キャンディ』 ー 【8】フジテレビ『世界名作劇場フランダースの犬』(1975年)、OP曲『よあけのみち』 ー 【9】NET『バビル2世』(1973年)、OP曲『バビル2世』 ー 【10】フジテレビ『めぞん一刻』(1986年~88年)、初期のOP曲『悲しみよこんにちは』

 子どもの数が多かった昭和期はテレビアニメの全盛期。アニメソング(アニソン)の名曲も次々と生まれた。その中から独断でベストテンを選ばせていただきたい。

【1】フジテレビ『マジンガーZ』(1972年~74年)、オープニング曲(OP曲)『マジンガーZ』

 12月6日に他界したアニソン界の帝王・水木一郎さん(享年74)の代表曲にして出世作。TBS『原始少年リュウ』(1971年)のOP曲『原始少年リュウが行く』でアニソン界入りした水木さんにとって3曲目のアニソンだった。

 力強い詞を書いたのは東文彦氏。劇画『子連れ狼』などの原作者で漫画家・高橋留美子さん(65)の師匠筋にあたる故・小池一夫さん(享年82)のペンネームだ。

 歌詞冒頭の「空にそびえる くろがねの城」でマジンガーZが巨体であることが分かった。「鉄」という言葉を使わず、子どもには分かりにくい「くろがね」に言い換えたのはこだわりに違いない。その後の「無敵の力は ぼくらのために」という短いフレーズでZが正義の存在であることが強調された。

 作曲と編曲は故・渡辺宙明さん(享年96)。映画音楽の大家で故・鶴田浩二さん(享年62)が主演した『傷だらけの人生』(1971年)などを手掛けた人だ。NET(現テレビ朝日)の特撮ドラマ『人造人間キカイダー』(1972年)のOP曲『ゴーゴー・キカイダー』などの作曲・編曲も担当している。

 水木さんの歌声も素晴らしかった。力強く、張りがあった。声がちょっと割れているところも味になっており、野性味を感じさせた。最後に「ゼーット!」と叫ぶが、こんな歌唱法はそれまでのアニソンに存在せず、子どもたちの胸に刺さった。

 この曲は今もカラオケでよく歌われている。JOY SOUNDの週間アニメカラオケランキングの最新版(12月24日更新)で49位。現在までの全アニソンの中での順位だから立派だ。

【2】日本テレビ『宇宙戦艦ヤマト』(1974年~75年)、OP曲『宇宙戦艦ヤマト』

 歌ったささきいさお(80)が一躍アニソン界の大スターとなった。作詞は昭和歌謡界の巨匠である故・阿久悠さん(享年70)。作曲・編曲は1993年から2005年までNHK『紅白歌合戦』のフィナーレで『蛍の光』を指揮していた音楽界の大御所である故・宮川泰さん(享年75)が手掛けた。凄い人たちがつくった。

 詞の「運命背負い 今飛び立つ」などの部分には悲壮感が漂っていたが、メロデイは勇壮。ささきのオペラのようなスケールが大きい歌い方も曲に合っていた。

 地球を守るために『ヤマト』が旅立つというところが自衛隊の精神に合うらしく、今も海上自衛隊東京音楽隊は護衛艦が海外に出航する際などに演奏している。自衛隊の各音楽隊といえば『ヤマト』と言っても良いくらい。

 アニメの『ヤマト』は放送当初は、今となっては信じられないほど人気がなかった。日曜日の午後7時半からの放送で世帯視聴率は7%程度。子どもには危機感が薄かった放射能の除去装置(コスモクリーナーD)がポイントである一方、テーマが同胞愛などやはり子どもにはピンと来ないものだったためだろう。

 ところが、1975年から夕方に再放送が始まると、中高生を中心に爆発的な人気を得る。まず女子の間から火が付いた。再放送としては極めて異例の世帯視聴率20%超えを記録。

 理由は主人公の乗組員・古代進らごく普通の青年たちが懸けで人類を守ろうとしたところ、古代とやはり乗組員である森雪のピュアな愛が描かれていたことなどが挙げられる。