人気俳優を起用するもまさかのがっかりに
さて、がっかりドラマのほうに目を向けると、1位は『夕暮れに、手をつなぐ』(TBS系)。広瀬すずが初の恋愛ヒロインを演じ、相手役はking & Princeの永瀬廉。しかも脚本はあの北川悦吏子ときたらヒット間違いなしと思いきや、まさかのがっかりNo1ドラマに。
「いろいろと既視感のある設定とありえない昭和な展開についていけなかった」(岩手県・30歳)
「広瀬すずちゃんの九州弁が……」(東京都・36歳)
等々、がっかりの理由はいくつもあげられた。
「結婚目前で男に逃げられたヒロインが音楽家志望の男と出会い、ひょんなことから同居する─これ、フォーマットが完全にロンバケ(『ロングバケーション』)なんですよ。人生のモラトリアム期の出来事なのでふたりとも恋にも一歩踏み出せないみたいな。
じゃあ、あの名作と何が違ったのかというと広瀬すずちゃんの訛り。どうして一人称が『おい』なのか(笑)。エキセントリックなキャラに加え、あの妙な九州弁が気になって、イマイチ物語に入り込めない」(カトリーヌさん)
がっかり2位と3位にはカトリーヌさんいわく“お面モノ”の2本がランクイン。
「『大病院占拠』(日本テレビ系)は個人的に大好きで、がっかり2位は“ウソだろ……”って感じですが (笑)。このドラマはありえないに終始しているので、ツッコみながら楽しむのが正しい見方。櫻井翔くんがなぜ死なないんだと疑問に思ったら負けなんですよ。
そこがお面ドクターズが活躍する『Get Ready!』(TBS系)との大きな違いで、こっちはそのツッコミどころが中途半端。天才闇医者がどんな難病でも近未来的な医療技術で治すっていう荒唐無稽な設定なのに、1話で町工場と土下座が出てきたりするなど日曜劇場色がかなりある。その食い合わせが悪いんですよね。
せっかく妻夫木聡さんと藤原竜也さんが共演するなら、正直普通の日曜劇場が見たかったかも」(カトリーヌさん)
全体を通して見ると、奇妙な設定や正体不明な登場人物などさまざまな謎をちりばめることで視聴者に考察を求める系の作品が多く、SNSとともに盛り上がりたいという制作陣の思惑が垣間見えた冬ドラマだったが……。
「その点は今のトレンドだし、それをオリジナルでという制作側の気概が伝わってきたのはよかったです。『ブラッシュアップライフ』のような斬新な作品も出てきたし、春以降のドラマにも期待できそうです」(カトリーヌさん)