ボディ・ポジティブ、ダサいイケメンよりカッコいい
アイドルから皇室まで、鋭い観察眼に定評があるコラムニスト・辛酸なめ子さんに、同じくVaundyのモテについて聞いてみると、
「おそらく、才能も見た目も含めて、自分に対してポジティブな思いを抱いているのがにじみ出ているように感じます。髪型やファッションを含めて、すごくオシャレで可愛いし、ギラギラしていないですよね」
小慣れた東京育ち。美術系大学に在学中。きっと感度の高い家庭で育ったのでは……と推測する。
「生まれながらのセンスのよさがあるんでしょう。ダサいイケメンよりも、ずっとカッコいい。例えば、同じ学校のクラスメイトだった場合 “あいつ、絶対将来有名になるよな”といった期待と羨望を抱いてしまうというか。感度の高い女性アーティストたちは、彼のにじみ出る才能やセンスに気づき、近づいているのかもしれないですね」(前出・辛酸なめ子さん、以下同)
そして、そのビジュアルについては、
「下半身はそれほど太い印象を受けません。あえて、オーバーサイズのアイテムを身に着けているのかもしれないですね。ただ『サカゼン』などで買っている感じではまったくないですし。
何よりぽっちゃりしているとなんだか幸せそうなイメージは抱きますね。ジャンルは違いますけど、葉加瀬太郎さんなんかは癒し系というか、ソフトな感じがしますし。三浦大知さんも少しぽっちゃりされてきましたよね」
そして先の音楽ライターと同様に、辛酸さんも海外アーティストを引き合いに出した。
「Lizzoはぽっちゃり系ミュージシャンだと思いますし、ビリー・アイリッシュも少しふっくらしてきたような。体型の多様性はトレンドだと思います。“ボディ・ポジティブ”という言葉のとおり、自分の体型を認める。
もはや、昔のミュージシャンとは異なる潮流を感じます。アーティストですから歌が上手かったり、才能があったりするのは前提かもしれませんがファッション、髪型、色……Vaundyさんから感じる幸せなポジティブさやトータルの世界観が好感度や説得力、人気につながっているのかなと私は思いました」