「説明責任を果たしていない」
「確かにジュリー社長は謝罪していますが、性加害の有無については明言を避けています。また、謝罪が質疑応答のある記者会見の形式ではなかったことや、実態を徹底究明するための第三者委員会を設置しないことなどが、企業の危機管理の専門家やファンたちから“説明責任を果たしていない”“これで収まると思っているなら甘い”と、非難されているのです」(前出・スポーツ紙記者)
しかし、“ジャニーズの特殊性”を考慮すべきと、前出の霜田さんは語る。
「ジャニーズ事務所は、ジャニー喜多川さんの類いまれな感性によって、芸能界のトップに上り詰めたといっても過言ではありません。そのため、“ジャニーズらしさ”とジャニー喜多川さんを切り離して考えるのは非常に難しい。そういった特殊性のある芸能事務所なのに、一般企業の枠で考えてしまうのは無理があるのではないでしょうか」
謝罪を機に、ますます追い込まれてしまったジャニーズ事務所の内部では、こんな対応策も挙がっているという。
「イメージの刷新を図るため、社名を変更する、という案も議論されているそうです。ただそれは、“ジャニーズ”という超強力なブランドを捨てる“禁じ手”でもありますから、非常に難しい決断になるでしょう」(芸能プロ関係者)
ファンを再び笑顔にするために、ジャニーズ事務所が今こそすべきことは─。
霜田明寛 文化系WEBマガジン『チェリー』編集長。ジャニーズに造詣が深く、テレビやラジオにも多数出演している。'19年には『ジャニーズは努力が9割』(新潮新書)を刊行