亡くなる1年前まで通い続けた
裕次郎さんは体調を崩すようになってからも通い続けた。
「気晴らしを兼ねて来られていました。裕次郎さんはお酒とたばこが好きでしたが、病気になってからは奥さまのまき子さんから“あまり飲ませないで”と言われていて、料理は塩分を控えるようにしていました。
最後に来られたのは亡くなる1年前。ハワイに行く直前で、少し痩せられていました」(田中さん)
'87年にハワイから急きょ帰国した裕次郎さんは、同年7月17日に52歳の若さで亡くなった。
裕次郎さんが晩年まで愛したホテルについて、石原音楽出版社の関係者は「裕次郎さんにとってオフを過ごすための大切な場所だったので、仕事関係の方はあまり呼ぶことはなかった」という。
ホテルでは、裕次郎さんとの思い出を振り返る『石原裕次郎さんメモリアルフェア2023』を開催中(3階ロビーで7月17日まで)。残されているキープボトルをはじめゆかりの品々が展示されているほか「石原軍団の炊き出しカレー」を限定で提供する。
「ホテルがなくなるのは寂しいですが、ホテルと裕次郎さんのことを知ってもらえる機会になったらうれしいです」(田中さん)
撮影/山田智絵 写真/赤坂エクセルホテル東急提供