また、竹山が浮気をしたころとは時代も違う。ここ数年、世の中では「不倫、ダメ、ゼッタイ」という空気が強まり、そういうことをした有名人は仕事だけでなく、多くのものを失うこととなった。ベッキーは破局、東出昌大は離婚。その点、渡部は仕事はともかく、家庭を失わずに済んでいる。
第2子誕生も「忘れられる」深刻問題
4月には妻・佐々木希とのあいだに第2子が誕生。
《これからもみなさまからのご声援を大切にし、さらに精進いたします やるぞぉやるぞぉ~》
と、コメントした。逆風のなか、活動再開を決めたのも、子どもにチャレンジする姿を見せたかったからだと明かしている。
不倫騒動でアンチになった人たちは、こういうところにモヤッとさせられるのだろう。
ただ、何より驚いたのは、今回の竹山の発言があまり話題にならなかったことだ。これを書いている時点(5月29日)でネットニュースにもなっていない。
今の渡部に、そこまでの関心はないということだろうか。だとしたら彼は、新たな転機を迎えつつあるのかもしれない。それは、イメージダウンしたまま世間から忘れられるという、最も深刻な転機だ。
ちなみに『ノンストップ!』の「やめてすっきり」のトークでは、竹山がこんな話もしていた。今の自分は「芸人」をやめ「テレビに出てるだけのただのオジサン」になっているという自虐的(?)分析だ。
それが彼の生き残り術でもあったわけだが、渡部にはこれも難しい。このままでは「テレビにほとんど出られないただのオジサン」としてやっていくしかないのだから。
ほうせん・かおる アイドル、二次元、流行歌、ダイエットなど、さまざまなジャンルをテーマに執筆。著書に『平成「一発屋」見聞録』(言視舎)『平成の死 追悼は生きる糧』(KKベストセラーズ)。