2020年12月、元世界3階級制覇王者・田中恒成を相手に8ラウンドTKO勝ちを収めるも、試合前のドーピング検査で大麻成分、禁止薬物が検出された井岡。
この時、井岡への事情説明や再検査をすることなく警察に“密告”したことで、彼の自宅に家宅捜索が入る騒ぎに。そして一転、JBCの検査や管理体制に不備があったことが発覚すると、同コミッションの永田有平理事長は会見で“公開謝罪”したのだった。
井岡サイドとJBCに残っていた遺恨
「もちろん簡易検査には誤判定もあります。また海外製の食品やサプリメントなどにより、本人が意図せずに体内に取り入れてしまう可能性も否定できません。
結果的に井岡選手は“シロ”判定とされ、JBCの面目丸潰れという形になりましたが、志成ジムはJBCの役員退任を求めるなど遺恨が残る形に。JBCもまた、彼は“完全無罪”とは捉えていなかったのかもしれません」(前出・スポーツライター、以下同)
ボクサーを目指す子どもたちへの影響を考慮し、またファン層拡大のために近年、ボクシング界の“健全化”を図っているというJBC。格闘技イベントでもたびたび問題視されるタトゥーに関しても、JBCは「入れ墨など観客に不快の念を与える風体の者」は試合に出場できないルールを定めている。
「そのルールに逆行するように、JBCに反発するかのように身体のタトゥーを増やしていった井岡選手。これまでも厳重注意処分を下したり、また“タトゥー隠し”を指導したりとやり合ってきた経緯があります。
会場を満員にできる人気ボクサーの1人ではありますが、1度は“シロ”として頭を下げたJBCが世界線を前に再び“疑惑”を持ち出したところを見ると、試合後になってゴタゴタを起こさないためのフランコ選手への配慮と同時に、井岡選手への不信感は拭えていないということでしょうか」
ファンのためにも、そして家族のためにも検査なりを受けて堂々と身の潔白を主張してほしい。