「男ができたぐらいしかない」

「両親と琴ちゃん、弟の一家4人で生活していたんですが、2年ほど前に琴ちゃんも弟も家を出て行った。弟は勤務先が遠いから家を出たんだけど、琴ちゃんのことはわからなくて……」(別の住民)

 保育園を辞めた後、どこかに就職したという話はなく、

「家を出る理由なんて、あとは男ができたぐらいしかないでしょ。全然帰省していなかったみたいだし」(同・住民)

 嬰児を遺棄したと思われる時期は、実家近くで祭りが行われていた。

「そのタイミングで、琴ちゃんも弟も実家に帰ってきたんじゃないかな。彼女はそこで両親に子どものことを相談するつもりだったのかも」(前出・母親の知人、以下同)

 捜査関係者によると、嬰児の体重は2000gから2500gほどと新生児の平均体重より軽く、予定より早く出産した可能性があるという。

「道ならぬ恋でできた子だったのか、別れた男との子だったのか……。琴ちゃんは優しいから、親に心配をかけたくない一心だったのかも。かわいそう。妊娠させた男も罪を問われるべきよ!」

 と、母親の知人は声を荒げた。嬰児の父親を探るため、名古屋市中区にある容疑者の自宅マンションを取材した。駅近で1K、家賃は月6万円。だが、容疑者は一人暮らしで、“無責任男”の情報を得ることはできなかった−−。