目次
Page 1
ー 大事な局面で子どもをちらつかせる傾向
Page 2
ー 「ごめんなさい」という軽い言葉を使えた理由
Page 3
ー 広末は悲劇のヒロイン病!?
Page 4
ー 時代が広末に追いついてきた
「ヤバい女になりたくない」そうおっしゃるあなた。有名人の言動を鋭く分析するライターの仁科友里さんによれば、すべてのオンナはヤバいもの。問題は「よいヤバさ」か「悪いヤバさ」か。この連載では、仁科さんがさまざまなタイプの「ヤバい女=ヤバ女(ヤバジョ)」を分析していきます。

第90回 広末涼子

 女優・広末涼子キャンドル・ジュン氏と離婚成立。驚く人もいたでしょうが、私個人は「でしょうねぇ」という感じ。「週刊文春」によると、広末は不倫相手のレストランシェフ・鳥羽周作氏との不倫が世間バレする前から、キャンドル氏に離婚を迫っていたそう。「文春」報道で不倫が明らかになると、キャンドル氏はいい夫風味の暴露会見を広末やその事務所に無断で開きます。ハチの一刺しならぬジュンの一刺しで、広末の不倫が過去にもあったことを明かし、彼女の芸能人としてのイメージをさらに低下させたのでした。こんなことをされて「私が悪かった、心を入れ替えてやりなおそう」と思う妻は稀で、「お金を払ってもいいから、一秒でも早く別れたい」と思うのが人情ではないでしょうか。

 離婚には驚きませんでしたが、私が度肝を抜かれたのは、所属事務所のホームページに掲載された広末本人によるものと思われる報告文なのでした。私にはこの文章に彼女の闇もしくは病みもしくはヤバみが凝縮されているように感じられたのです。全文引用してみましょう。

「私事ではありますが、私と広末順さんとは話し合いをした上で、離婚することに合意し、離婚届を提出いたしました。子どもたちの親権につきましては、私が親権者として、これまで通り子どもたちと一緒に生活することとしています。

 プライベートな内容でまたお騒がせしてしまうことを懸念し、このたびの離婚のご報告をすべきかどうか、正直とても悩みました。しかし、この報告をもって今回の一件が終着し、これ以上子どもたちの不安や心配が広がることのないことを願って、お伝えさせていただくことに決めました。子どもたちへの過度な取材等は、ご容赦下さいますようどうかお願いいたします。

 最後に生きることへの前向きでお優しい言葉をくださり、応援してくださった方々に、心より感謝し、お礼の気持ちを伝えさせてください。本当にありがとうございました」

鳥羽周作氏 写真/共同通信社
鳥羽周作氏 写真/共同通信社

大事な局面で子どもをちらつかせる傾向

 離婚が成立したのに過去のことを蒸し返してなんですが、広末はかつて「週刊文春」の記者に突撃され、不倫をしたかどうかたずねられた時、「絶対にありません!子ども三人いるんです!ありません!」と全否定していました。まぁ、あの場面で「そうなんです、不倫していますよ」とは言えるわけがないので仕方なかったと思いますが、子どもをダシに嘘をついたと見る人もいるでしょう。今回の離婚発表もそうですが、どうも広末は大事な局面で、お子さんをちらつかせる傾向がある。

 お子さんについて触れることで、子どもが大事なら、不倫なんてするな! そもそも、子どもを不安にしたのは自分じゃないか!と突っ込まれ、炎上しかねないことがなぜわからないのか。それは広末が心理学でいうところの自己憐憫に陥っているからではないでしょうか。