「8月30日には、国会で立憲民主党のヒアリングに出席した石丸氏は“国の介入”を求め、同党・長妻昭政務調査会長は“政府・与党は傍観することはありえない”などと政府批判を展開。
9月12日にも立憲民主党・共産党の会合に出席し、あらためて国の積極的な関与、性犯罪の公訴時効の撤廃という法改正にまで言及。単にジャニーズ側に謝罪を求める団体ではなくなっている印象です」
前出の社会部記者が解説するように、政治にも関わる団体になりつつある「当事者の会」だが、そこにカウアン氏と橋田氏は名前を連ねていない。同じジャニー氏の犯行に悩まされ続けた、「当事者の会」とは“同志”に思えるのだがーー。
彼らの“距離感”に関して、8月10日付の『日刊ゲンダイデジタル』では《カウアン氏とはまだ接触できていない》との石丸氏の言葉を伝え、また橋田氏に関しても、
《団体で活動をすることについては、『他の人を傷つける可能性もあるので』ということで、おひとりで活動する方がいいと聞きました》
橋田氏とも接触した上で、“会に合流しなかった”ことを明かしている。同氏はあくまでも「個人」としてジャニーズ側との対話を求めているようだ。
ジュリー氏は「すごく愛のある方」
性加害問題の取材を続ける芸能ライターによると、
「カウアンは5月の時点で、たかまつななさんのYouTubeチャンネル生配信に出演した際に、ジュリー元社長との初対面を済ませていたことを明かしています。彼女の印象を“すごく愛のある方”“タレントへの思いや、被害にあわれた方への思いも感じました”と好意的に評しています。
もちろん、ジャニー氏によって負わされた心の傷は癒えるはずもないでしょう。それでも姪であるジュリー氏から面と向かって謝罪され、また対話で人柄に触れたことで幾分かは心が救われた部分もあったのではないでしょうか」
そして橋田氏はというと、
「彼はジャニーズを辞めた後も芸能活動を継続して、舞台やミュージカルに出演してきました。また3月には自身の会社も立ち上げて後進の育成にも尽力しています。今も変わらず応援してくれるファンがついている、そして自分自身の問題であるからこそ“団体活動”には違和感を覚えたのかもしれません。
彼らが求めているのは、あくまでもジャニーズ事務所が性加害の事実を認めた上での、面と向かった誠意ある謝罪なのかもしれません」
ジャニー氏の犯行を認めた今、「当事者の会」を含めた被害者との対話が実現するのも、そう時間はかからなそうだ。