“民放プロデューサー”の証言を元に、ジャニーズ性加害問題後のテレビ業界における広告事情を明かすとともに、
【テレビ局はスポンサーに頭が上がらないのは事実ですが、そのスポンサーが頭が上がらないのは消費者です。お客様であるファンを甘く見ないほうがいい】
【ジャニーズのファンは女性が多く、しかもティーンからアラ還まで幅広い。その発言力は友人や家族も巻き込んでいきます。少しでも火種があれば、大炎上は必至です。】
などとジャニーズファンが起こした“不買運動”が企業にもたらす危機を警鐘している。
彼女たちの推しグループ・タレントへの熱量は凄まじく、購買力を無視できないのはたしかだろう。これまでもジャニーズが広告塔を務めた、CM出演した商品をファンが大量購入する現象は何度も起きている。
不買が起きることは企業側も百も承知
「一定の購買力向上が見込めるだけに魅力的なのは確かです」とは、メディアマーケティング事情に詳しい広告代理店営業スタッフ。
「それは企業クライアントだけでなく、スポンサーを取り込みたいテレビ局にとっても番組でジャニーズタレントをキャスティングすることは効率的な手段だったと思います。
“テレビマン”の目線で言うと、ファンである消費者がソッポを向けば番組スポンサーも尻込みするわけで、つまり自局の商品である“番組枠”が売れなくなるという理屈でしょうが、そんなことは撤退を決めた企業は百も承知ですよ」
ジャニーズとの“訣別”を早々に決定した大手企業にとって、ファンの不買運動が起きることは織り込み済みなのだとか。
「特に海外マーケティングを重要視するグローバル企業、ナショナルクライアントにとって、たとえ一時的に国内市場での落ち込みが見られたとしても、それ以上に気にしているのが“世界から向けられた目”。
ジャニーズ性加害は、これまで問題を見て見ぬふりしてきた日本メディアの異常さと、今なお一部で擁護の姿勢をとる鈍さ、そして各企業対応も含めて海外でも発信されています。もはやファンの不買を“甘く見るな”という、テレビ業界の常識レベルで測られる話ではなくなっているということ。
大手企業が矢継ぎ早に出した“人権問題”“人権尊重”とのコメントは、“弊社はいかなる人権侵害を許さない”という国内のみならず世界に向けた、より大きな危機を回避するための発信ということでしょう」(前出・広告代理店スタッフ)
それこそ、海外から見たらジャニーズの社名変更で済まされない問題なのだろう。