どんなこともひと通り経験して、見ておきたい
“傑作か、問題作か”と銘打たれた本作。稲垣が抱える欲について尋ねてみると、
「何でしょうね? 3大欲求もそうですけど(笑)、やっぱり昔ほどにはギラギラしなくなってきていますよね。仕事に対する欲、人間関係に対する欲。あとは、生活においての食欲や物欲とか。それは当然の流れではあるけど、それがなさすぎるのも“まずいな”とは思います。どんなに年齢を重ねても、バイタリティーにあふれている人は素敵ですし。そういう方たちって、いい意味で欲深いですからね(笑)。
だから、具体的な答えになっていないかもしれないですけど、ありとあらゆるものに対してのバランス欲はあると思います。何かに対して“まったく欲がない”ってあんまり僕、言ったことがないと思うんですね。自分でも、バランス感覚は結構あると思っていますし(笑)。どんなこともひと通り経験して、ひと通り見ておきたい。そんな感覚はすごく大切にしていますし、そこに対しては欲深くいきたい気持ちはずっとあります」
親交もある、原作者・朝井リョウ
読書家でもある稲垣。原作者の朝井リョウは『ゴロウ・デラックス』('11年~'19年)に何度も出演し、プライベートでの交流もある。今回、何か言葉をかけられた?
「それがあんまりなくて。やはり、監督を筆頭とした映画のチームに受け渡している感覚だと思うんです。それに“ここをこうやって演じてくれ”と言う原作者はいないですよね(笑)。僕が作家だったとしてもたぶん、それは言わないと思う。朝井さんは取調室でのクライマックスシーンのときに(現場に)いらしてくださって。“お疲れさまです”“僕がいてすみません”みたいな感じで、小さくなっていらして(笑)。本当に謙虚な方なんです」
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ヘアメイク/金田順子、スタイリング/黒澤彰乃