創業者・ジャニー喜多川氏(2019年に死去)の性加害問題を受け、設立以来61年間続いた屋号を下し、10月17日に社名を「SMILE-UP.」へと変更した旧ジャニーズ事務所。同社は、被害者の補償業務のみを行い、それが完了次第廃業となる予定で、所属タレントたちは新たに設立するエージェント会社と契約を結んで活動を行うことになるという。
9月5日付でSMILE-UP.の社長に就任していた東山紀之は、同様に新エージェント会社でも社長業を行うとされていたが、10月31日、辞退していたことが発覚。東山のファンからは現在、悲痛な叫びが上がっているようだ。
ファンクラブ設立の矢先に……
旧ジャニーズ事務所は、10月2日に開催した記者会見で、SMILE-UP.と新エージェント会社の設立を発表。東山は、「ジャニーズ」の名を消し去る理由について、≪故・喜多川氏と完全に決別する決意を示すため≫と説明していた。
「東山さんはSMILE-UP.、そして新エージェント会社の社長業に専念するため、年内いっぱいでタレント業を引退することを、9月7日に行われた会見で明かしていました。彼は以前から生涯現役を掲げ、自己鍛錬に励んできたことはあまりにも有名な話。≪夢を諦めた僕≫という発言もありましたし、東山さんにとって苦渋の決断だったことは間違いありません
この発表を受け、東山さんのファンは皆、絶句。個人のファンクラブが6月に立ち上がり、これからさまざまな活動を展開していくとみられた矢先の出来事だったことも、ファンに大きなショックを与えており、現実を受け入れられないという人も少なからずいた印象です」(芸能記者)
加えて、社長に就任したことにより、東山はマスコミからその適性を問われる立場となった。記者から“自身も過去にセクハラやパワハラをしていたのではないか”と追及される場面もあり、「ファンの中には、“なぜ彼が矢面に立たされなければいけないのか”と憤怒する人も見られるようになった」(前・同)という。
とはいえ、東山自身は9月の会見時点で、≪今後は人生をかけてこの問題に取り組んでいく考えであります≫と語るなど、すでに社長業に専念する覚悟を決めていたようだ。
「東山さんは2018年1月のJr.の舞台『JOHNNYS' Happy New Year IsLAND』や、今年1月の『JOHNNYS' World Next Stage』の演出に参加するなど、自身がエンターテインメントの世界で培ってきたスキルを若手に伝えていく活動を以前から続けてきました。
SMILE-UP.の社長としての業務は、創業者の負の遺産を清算する――いわば“敗戦処理”ですが、一方でエージェント会社のトップとしての仕事は、多くの人に愛されるプロのアーティストを生みだすという前向きな側面がある。当然、彼のスキル・実績も生かせるはずです。突然のタレント引退にショックを受けるファンは、そこにわずかな希望を見いださざるを得ない状況だったのではないでしょうか」(前・同)