「大きな役作りでいえば、初めて裁判の傍聴に行きました。本読みの段階で役柄の空気感をなんとなくつかめていたので、あとは現場で深川(栄洋)監督に相談しながら清義を表現していきました」
映画『法廷遊戯』で、名門大学のロースクール(法科大学院)に通う久我清義を演じるKing & Princeの永瀬廉(24)。同じロースクールに通う同級生の美鈴(杉咲花)と馨(北村匠海)。
ある日、司法試験に合格し、弁護士となった清義のもとに馨から学生時代に行われていた裁判ゲーム“無辜(むこ)ゲーム”を開くという連絡が届く。
会場に到着した清義の目に映ったのは、血を流し息絶える馨と、ナイフを手に返り血を浴びる美鈴の姿だった。無罪を主張する美鈴の弁護をすることになる清義は、衝撃的な真実を知ることになる。
永瀬廉、主演映画『法廷遊戯』で弁護士に
日頃から感情をあまり表現することがない清義。
「真相を追うなかで、わかってくることがある。そのときの感情をどの程度表に出すかというバランスが難しかったです。監督は息遣いを大事にされて。息遣いというのは、(精神的に)苦しくなって、息ができない感じのものなんですけど。その生々しさみたいなものを出せるように意識しました」
美鈴の弁護をするために法廷に立つことで、自身も追いつめられていく清義を繊細に演じている。
「ラストシーンを何パターンか撮影したんです。試写で見たときに“このパターンなんだ”と思いました。いろいろな受け取り方があると思いますが、僕は、わりと前向きなエンディングになっていると感じましたね。
それは、(King & Princeが歌う11月8日リリースの)主題歌『愛し生きること』の力もあるのかもしれません。救われたというか、清義はこれからどう生きていくのだろうという前向きな、いい終わり方だと思いました」
美鈴を演じた杉咲とは今作で初めて、馨役の北村とは2度目の共演となった。
「杉咲さんは、僕の想像とはちょっと違う表現で美鈴を演じていたんです。でも、“こっちのほうが美鈴だな”と思わせてくれる説得力があって、さすがだなと思いました。
匠海くんとは以前、共演させていただいたことがあったので、信頼関係も築けていて。いい環境で共演することができました。
ただ、共演シーンがあまりなかったんですよね。しかも、匠海くんのセリフに変更があって、ものすごく頑張ってセリフを覚えていた姿が印象に残っています。もっとガッツリ共演したかった」