宙組の“いじめ文化”をつくった真風は、退団後にソロとして芸能活動を始めている。

真風さんは退団後、新しく公式ファンクラブを立ち上げました。年会費は入会金と合わせて4000円からですが、年会費20万円の会員は、真風さんと旅行までできるそう。まずはファンクラブビジネスでちゃっかりお金を稼ぎたいようです

 退団したとはいえ、真風が宝塚の現状に無関係でいられるはずはない。後輩のためにアクションを起こすべきだという声が上がっているという。

「今の宙組の“風土”を築いたのは真風さんだと考えている宝塚関係者は多いんです。宙組生たちは、彼女がトップ娘役だった星風まどかさんを執拗に責め続け、宙組から追い出したのを間近で見ていました。それが当たり前のことだと感じるようになってしまったのでしょう。今や上級生たちは“何がパワハラで何が指導なのかもわかっていない”状況だと思います。もはやパワハラの概念が壊れてしまっているんです」

“宙組解体”の可能性

 宝塚歌劇団に演出家・藤井大介氏が理事を辞任したことに関する事実確認と、今後宙組が解体される可能性などに関する質問状を送付すると、

「12月1日付で記載の者が理事を退任したことは事実です。退任理由につきましては、回答を差し控えさせていただきます。(宙組の解体について)現時点で、その予定はございません」

 との回答を得た。悪循環を止めるためには、劇団がパワハラいじめがあったことを認め、生まれ変わる道筋を示さなければならないはずだ。

「遺族側は、15のパワハラ行為があったことを指摘しました。今年2月にヘアアイロン事件が報じられた後、Aさんは真風さんを含む上級生4人から呼び出されて執拗に問い詰められたといいます。劇団幹部はそれを黙認し、遺族の訴えを無視した。当事者としての責任感があるとは到底思えません」(前出・スポーツ紙記者)

 遺族の代理人弁護士は、「パワハラを認めて謝罪しない限り、本件は絶対に解決しない」と強調した。劇団は、事態が危機的な段階にあることを理解しているのだろうか。「宙組で起こった“いじめの連鎖”で劇団員が亡くなったんです。年内に予定されていた芹香さん主演のお披露目公演が中止になったことの意味は大きいと思います。劇団がこれまでのような対応を続けていれば、最悪の場合“宙組解体”の可能性もあるのではと囁かれています」(前出・宝塚関係者)

 宝塚が“清く正しく美しく”あり続けるには、一度解体するぐらいの覚悟で再出発するほかないだろう。