「私有地なので、勝手に入ってはいけない場所になっていますね。はい、いまでも笠置観光ホテルの所有者のものです」(笠置町役場)
同ホテルは1962年に創業されるも、90年に廃業した。
「昔は温泉や山歩きの客で賑わってたね。でも、ほかのホテルや旅館もできたし、大阪からの直通電車が廃線になったからつぶれちゃったんじゃないかな。
廃業してからは、心霊スポットとして有名になったけど、地元の人間は行かないですよ。そこへ行くのは、よそからの変わった人だけでね」(地元住民)
そんな裏の観光スポットを悪用した恐喝グループの主犯格・田尻容疑者は、大手機械メーカー『(株)クボタ』の大阪府内の工場で働いていた。同社の広報担当に問い合わせると、
「弊社の社員がこのような事件を起こしてしまい、誠に遺憾です。捜査の進展を見守りたいと考えております。ですが、勤務年数、部署、勤務態度につきましては、個人的なことになりますので、お答えできかねます」
かたや、田阪将道容疑者の本業は、彫り師だった。瑠華容疑者との間には、子どももいるようだ。
実はこの3人の犯行は、決して根も葉もないわけではなかった。
廃墟ホテルの管理を任されていた
「3人はホテルの所有者と交渉して、今年7月30日以降、ホテルの管理や不法侵入に対する損害賠償請求に関する委託を受けていた。だから、金を要求したわけですが、弁護士ではないので、きちんと弁護士を通してやっていれば、逮捕にはならなかった。実際のところ、被害者4人は不法侵入を問われていますからね」(捜査関係者)
とはいえ、11グループ34人を恐喝した疑いがある容疑者たち。彼らのYouTube動画には、カメラの手振れを補正する機器が狂うなど心霊現象を匂わせる内容も。
「YouTubeで心霊スポットとして散々煽って、侵入者をおびき寄せて金を奪っていた。罠にハメていた。悪辣かつ計画的な犯行だといえる」(同・捜査関係者)