災害食を普段から身近なものとして捉えることで、災害時にも食べられる状況が自然と整う。それは、フェーズフリーの考えに沿った行動でもある。
災害時は栄養不足も懸念されるが、栄養面に関して管理栄養士の立場からも、「身体に必要な栄養の確保も大事ですが、心の栄養をとることも重要」だと語る。 好きなもの、おいしいと思うものを食べることが、精神的な安定にもつながる。
「日頃から自分の好きなものをちょっと多めに買い置きして、消費しながら買い足してください」
今泉先生おすすめストックFOOD
ツナ缶
良質なタンパク質源となり、開けてそのまま食べて良し、アレンジしても良しと自由自在。
乾物(切り干し大根・塩昆布)
食物繊維が豊富。ポリ袋に切り干し大根と塩昆布、お茶を入れてもむだけで立派な一品に。
野菜ジュース
水分補給にもなる。災害時は生野菜が手に入りにくいうえに調理できない可能性も。
パック切り餅
調理するのに水が不要。フライパンにアルミ箔を敷いてのせ、加熱するだけで食べられる。
ゼリー飲料
自分に合わせた栄養素を選ぶことができ、食感がやわらかく高齢者でも飲みやすい。
『カロリーメイト』
チーズ味、バニラ味などバリエーションがあり、選ぶことで気持ちも前向きになれる。
取材・文/6線ストライプ制作
今泉マユ子先生 管理栄養士・防災士・災害食専門員。管理栄養士として社員食堂や病院、保育園に勤務した後、起業。防災食アドバイザーとしても活動し、全国で400回以上の講演を行う。著書に『もしもごはん』『防災教室』など。メディア出演も多数。