受け止めていくしかない
「主人には、もしかしたら乳がんかもって話していたので『大丈夫。受け止めていくしかないよ』って。これも生きている中での貴重な経験だって考えようと、そんな感じで落ち着いていました。私には、もう一人の結婚相手みたいな(笑)、いっしょにコンビ組んでる相方がいて。その相方の方がショックを受け、明日死んでしまうのではというくらい重く受けとめてしまってね。“静かにな、ずっと寝てなあかん”って心配してくれました(笑)」
子どもには、抗がん剤で5月に入院する前に伝えた。
「わからへんやろなあと思ったけど、おっぱいを見せて、病気のことを話してきかせた。そうしたらちゃんと理解して、“ママはおっぱいが痛いから、抱っこはパパにしてもらう”って言うんですよ。子どもだって、分かってくれるんですよね」
ステージ2 A、抗がん剤治療、手術が終わり、現在は放射線療法中
2023年4月:ステージ2 Aの乳がんが発覚
2023年5月:半年に亘る抗がん剤治療が始まる。3週間ごとに抗がん剤投与、2種類を3か月、3か月で受ける(10月まで続いた)
2023年11月:5泊6日で、乳房部分切除術を受ける
2023年12月:ホルモン治療(飲み薬)1種類目スタート
2024年1月:放射線治療開始 現在も続行中
2024年2月:ホルモン療法 2種類目開始予定
「手術の前に、抗がん剤治療があったんですが、漠然と悪いイメージを持っていたんです。むっちゃ吐くとか、立ち上がるのもしんどいとかってね。幸い今は、抗がん剤の副作用を軽減する薬があるので、昔ほどはつらくないそうです。
それでも、起き上がれないぐらいしんどい日があったり、しびれがあったり……今でもつらいのに昔はどんだけだったんだろうって、現代医学に感謝ですね」
抗がん剤治療が終わった後で、看護師さんが「抗がん剤が一番つらい。手術よりもつらいかも」と話してくれたそう。抗がん剤治療は、各初回のみ入院した後、3週に1回、日帰りで行った。身体はしんどくても、家族と普通に過ごせることが、精神的安定剤となった。