冒頭のマンション住人は憤りを隠さずにこう言う。
「4階から地上まで十数メートル以上の高さがあり、自分の意思で飛び降りるのは相当怖いはず。私は犯行時刻の直前、男の“おうっ!”という怒鳴り声を聞いています。週末の夜だったので、近くの飲食店の酔客などが騒いでいるのだろうと思って気にせず寝てしまいました。真夜中にインターホンが鳴って“大阪府警です”というので外に出てみたら、マンションの通路や階段に赤黒い血痕が点々と残っていました。路上で刺される前に、部屋でも出血を伴う激しいやりとりがあったのではないか」
築約30年のワンルームマンションで家賃は月3万円台。容疑者は大田さんと「同棲していた」と話しているという。ふたりのあいだにどのようなトラブルがあったのか。
酒に酔うと“DV男”に豹変!
「大田さんから悩みを相談された知人女性の話が報じられている。約2年前から交際して同棲に至ったものの、最近、山本容疑者は酒に酔うとDVをはたらいていたらしい。大田さんは顔が腫れ、からだに青アザがあり、知人女性は“別れたほうがいい”とアドバイスしたという。事件の数週間前、山本容疑者のほうから切り出して交際関係を解消したとする話も出ている」(在阪記者)
前出の捜査関係者によると、犯行時、山本容疑者が酩酊していた様子はなかったという。
大田さんは放射線技師を目指していた。9月末から総合病院などで10週間の臨床実習をする予定だった。
「いつも授業中は最前列に座り、わからない点があればすぐ質問に来る熱心な学生でした。先生がたは“あんないい子が……”とショックを受けています。サークル活動や部活動はせず、4年次に控える国家試験合格に向け、さあこれからという時期だったので、その気持ちを考えると非常につらいです」(大学関係者)
大学のホームページで大田さんは、
《日々の授業の中で、わからないところを作らないように着実に学んでいき、将来診療放射線技師として働く未来のために備えていきたいと思います》
と語るなど有言実行の模範学生だった。
「一部で誤解があるようですが、山本容疑者は本学の学生ではありません。これは否定しておきます」(同・関係者)