光があれば影もある……“消えた”子役たち
子役という“レッテル”を外そうともがき、その努力もむなしく芸能界の光ある場所から消えてしまった人は数多い。
大河ドラマ『武田信玄』でデビューし、美少年天才子役と話題になった黒田勇樹(41)。その後、'94年『人間・失格~たとえばぼくが死んだら』'97年『ひとつ屋根の下2』といった人気ドラマにも出演したが──。
'07年に体調不良で出演予定の舞台を3日前にドタキャン。そこから芸能活動を1年休止したが、その後仕事が激減。現在は舞台演出家として活動しつつ舞台にも俳優として復帰しているが“あのころ”の輝きは遠いものに……。
また、人気絶頂のときに自ら引退を宣言したのが大橋のぞみ(24)。'07年に映画『崖の上のポニョ』の主題歌を歌い、一気にスターの階段を上った彼女だったが、'12年に学業優先を理由に芸能界を引退。現在、福祉関係の仕事に就いているという。芸能界に残ろうとする者、自ら去る者。子役として、一度は華やかな世界を経験した人たちが下す決断には、それぞれの生き方が見え隠れしている。
取材・文/小野寺悦子