制作陣も「やりやすくなった」

 騒動の勃発前から、旧ジャニーズタレントのテレビ出演は目で見てわかるように増え続けていた。特にドラマ出演だが、その理由は明確で、

「視聴率が見込めるからです。昨今はテレビ離れが進んで、ドラマをオンタイムで視聴する人は少なくなりました。今は録画か無料配信動画サービスで見る人が増えています。出演者が誰であろうと、脚本がしっかりしていて面白くなければ、録画でも配信サービスでも見てもらえないのですが、“辞めジャニ”も含めて圧倒的にファンが多い旧ジャニーズタレントが出ているドラマは、オンタイムでも録画でも配信サービスでもよく見られている。彼らを起用することで、視聴率に関して失敗は最小限に抑えることができるわけです」(同・プロデューサー)

2023年10月5日、看板が取り外されたジャニーズ事務所
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 そして、ここにきて旧ジャニーズタレントのドラマ出演が増えたことに関しては、もう1つ理由があるという。

「これまでは、キャスティングに早くて半年、タレントによっては1年以上も前にスケジュールを押さえてから、どういうドラマを作るか決めていたケースが多かったです。その後、事務所と折衝するのですが、内容や設定などで折り合わないことが多く、苦労することがしばしばありました。しかし、新事務所になってから、タレント本人の意向を重視しているようで、事務所からごちゃごちゃ言われることがなくなりました。制作側も仕事がやりやすくなりましたよ」(同・プロデューサー)

 テレビ業界も、ジャニーズの“呪縛”から解き放たれつつあるようだ――。