子育て政策をきちんと遂行してくれれば良いのだが。何もしなかったら「愚か者!」と三原じゅん子氏に言いたい
子育て政策をきちんと遂行してくれれば良いのだが。何もしなかったら「愚か者!」と三原じゅん子氏に言いたい
【写真】「首相より人気」石破氏がベタ惚れする妻・佳子さん

「子育て・福祉」はどうなる?

 こども政策担当大臣に「子ども手当をなくすべき」と過去に発言した三原じゅん子氏を起用するなど子育て政策に関してやる気が感じられないが─。

石破政権のウイークポイントではないか。岸田政権と比べても子育て政策に関する言及が少なく、力を入れていないように見える。岸田さんはどちらかというと立憲民主党が主張するような福祉政策・子育て政策を取り入れていたので、暮らしに関わる政策は軽視せずに取り組んでいた。

 石破さん自身は生活分野や福祉に明るくないので、それこそ専門家を置かないといけないところに三原さんですからね」(渋井さん)

「子育て支援に関しては手当よりも医療や学費などの無償化を表明している石破首相ですが、実効性がある対策ではない。財源の確保もできていないのにとりあえず言っている感が強い。

 マイナンバーカードと健康保険証の一体化について、石破さんはこれまでの政府方針を引き継ぐと言っているので現行保険証の新規発行は12月で終了します。このあたりももっと説明していく必要があるのではないでしょうか。福祉や子育てについて説明不足でどうしたいのか見えてこない。おそらくあまり関心がないのでしょうが、首相になったんだから関心がないでは済まされない」(当山さん)

 第3号被保険者制度の見直しについても宙ぶらりんのまま。

さまざまな理由をつけて年金額を減らしていく方向です。これは石破さんに限らず自民党政権であるうちは既定路線。すると国民は貯金のためにお金を使わなくなり、経済が回らないという負のスパイラルなんですよね」(当山さん)

「憲法改正」はどうなる?

 自衛隊を「国防軍」にするというのは石破首相がかねて口にしていたこと。憲法改正に関し、戦力不保持をうたう9条2項を削除する方針のようだ。

「社民党の福島瑞穂さんなどが《憲法9条変えさせない!》をスローガンに掲げていますが、9条を変えるということは戦争ができる国につながるからなんです。石破さんは『日本人は日本国を自分で守るんだ、という当たり前のところに安全保障政策を戻したい』と著書や講演などで常に言っています。 

 石破さんはアメリカに守られている状態のどこが独立国なんだという思いが強い。自分の国は自分で守るんだというのは至極まっとうな話ですが、憲法9条を変えてしまうのは時期尚早。まだ議論の必要があります」(当山さん)

「改正があるとすれば自衛隊を明記するかどうか。そこは国会議員の3分の2が賛成するかもしれない。あとはまだ議論が成熟していないように思います」(渋井さん)