デビュー1年目ながら、そのネタの完成度の高さで注目を集めるプロダクション人力舎の新星・アナクロニスティック。
ホビー「結成したのが15年5月なので、まだ半年ぐらいです。高校と大学の同級生です。一緒に人力舎の養成所(JCA)に入りました」
長谷川「小さな頃からお笑いが好きで、『爆笑オンエアバトル』をよく見ていたんです。その中でも、ドランクドラゴンさんや東京03さん、アンタッチャブルさん、おぎやはぎさんなど魅力を感じる芸人さんがみんな人力舎所属だったので、迷わず選びました」
ホビー「僕もアンタッチャブルさんが好きだし、長谷川が言うから間違いないだろうと(笑)。」
長谷川「僕たちはスクールJCA23期なんですけど、アンタッチャブルさんがスクールJCA3期生なので、ちょうど芸歴が20年違うんですよね」
ホビー「僕がちょうどJCAと同じ年なんです!」
人力舎といえば“養成所から事務所に所属する際に20万円を支払うシステムがある”と所属芸人がテレビなどでネタにしていたが、そのシステムは現在もある?
長谷川「あります。JCA入学の時点で60万円払っているので、卒業する頃には20万円は安いって感じになっていますね」
ホビー「一旦、マヒさせられていますから(笑)」
長谷川「だから頑張って、そのお金を回収しているところです(笑)。でも、まだまだ回収できていないですね」
10月に放送された『笑いのゴッドファーザー オレたちに頭を下げさせろ』(日本テレビ系)では、ネタの完成度の高さを審査員のヒロミなどが絶賛。
長谷川「周りにそれで認めてもらえたという感じです」
ホビー「テレビ見て久しぶりに連絡をくれる人もけっこういたので、嬉しかったですね」
長谷川「外交担当はホビーのほうなんで、僕のほうにはほとんど連絡はこなかったですけど(笑)」
そんなネタ作りを担当するのは、長谷川。
長谷川「僕たちは2人ともキャラクターが強い訳ではないので、台本でしっかり作りこんで、しっかり演技することを意識しています。ネタ作りは100:0で僕です」
ホビー「僕は友達作り担当をやらせてもらっています(笑)。芸人は人づきあいも大切ですから!」
長谷川「テレビで披露した将棋のコントは、小道具を作るのに半日ぐらい。ネタの構成をJCAの講師のかたに見せて直して…という感じで、完成するまでには2か月ほどかかりました。数をたくさん作るというより、1つのネタの完成度を高めるタイプですね」
15年6月に行われたFC東京主催の『青赤お笑いグランプリ』1stステージ決勝大会では、1年目ながら先輩芸人を押さえて見事優勝。サッカーネタがふんだんに散りばめられたコント披露し、サポーターから圧倒的な支持を集めた。
長谷川「ウィキペディアとかネットで選手の情報をガーっと調べて、その情報をコントに当てはめていったんです。実はサッカーは詳しくないので、サポーターのかたにウケるか心配だったんですけど、想像以上に笑っていただけてホッとしました」
ホビー「僕も全然元ネタがわからないので、台本もらった時に“大丈夫?”って不安だったんですけど、お笑いライブとはまた違ったノリで楽しんでもらえて、こういう現場もあるんだなってビックリしました」
“大型新人”と期待されている現状にプレッシャーを感じているという。
長谷川「事務所から期待していただいているというのは感じますね。それに応えないといけないなって」
ホビー「諸先輩の間で、話に尾ひれがつきまくって“天才がきた”と噂になっているみたいで。嬉しいんですけど、ハードルが上がりすぎていて……。FC東京のイベントでも、東京03さんがゲストだったのですが、たまたま僕たちがウケているのを聞いて、“1年目でこれだけ沸かすのか!”と、会うたび“天才、天才”って言ってきます(笑)。特に言ってくれるのは飯塚さんですね」
長谷川「先輩に認知してもらえるのは嬉しいですけど、期待に応えなきゃというプレッシャーも凄いです」
ホビー「16年はそんな先輩たちと共演したいですね」
長谷川「『しゃべくり007』ってブレイク前のゲストを呼んで、それキッカケで本格ブレイクすることが多いので、出演したいですね。でも番組で紹介されるフリップに書くことがまだないですけど(笑)」
ホビー「芸歴1年目だし、23年しか生きていないし……」
長谷川「もし番組に出られることになったときにエピソードに困らないよう、16年はたくさんトピックを作りたいと思います!」
写真左/長谷川巧貴、1991年5月31日生まれ。右/ホビー、本名:久世純平、1992年1月11日生まれ。
撮影/竹内摩耶