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 広瀬すずが『怪盗 山猫』で魔王という名で世間を騒がせる天才ハッカーの高杉真央役に挑戦。

「最初は役柄を聞いて“えっ、ハッカーって何だろう?”って。名前を知っていたくらいだったので、インターネットで調べちゃいました(笑い)」

 明るくまっすぐな役柄が多い彼女のイメージを覆すような、心に闇を抱えた女子高生だ。

「真央はナイーブな感情や、心に抱えた悩みなどを表に出さない。意外と自分に近い役だなって思いました。私も全くではないですけど、悩みや心に秘めた思いを表に出したり、人に話さないタイプ。そういう部分は、すごく共感できるなって思いました」

 役作りのためにサイドを伸ばして、前髪をバッサリ。

「ずっと切りたくって、ギリギリのラインまで攻めてみました(笑い)。周囲の評判はすごくいいんですよ。家族からも切ったほうがいいねって言われたり。悔しいくらい言われるので、あえて伸ばそうかなって思ってます(笑い)」

 学校では同級生にいじめられ、孤独だった真央。そんな彼女に影響を与えるのが天才怪盗・山猫(亀梨和也)。王様気質の言動と大胆な行動でターゲットから大金を盗み出す。

「冬でもサンダルで走り回ったりとファンキーですよね。山猫みたいなタイプですか? あそこまでオレ様はちょっと(笑い)。私はテンションが高いほうではないので、温度差が激しすぎていい意味ではお互い疲れないと思いますが、かみ合わなそうかなと。でも、友達にいてほしいタイプです!」

 タイプの人とは?

「洋服好きな人がいいです。それも、センスの似ている人。私はメンズっぽい感じの洋服が好きで、同じようにメンズだけど、こなれた感じのオシャレをしている人がいいですね。洋服の話をしたり買い物にも出かけたいです」

 亀梨以外にも、成宮寛貴や佐々木蔵之介など、年上の俳優陣が多い現場は久しぶり、と語る広瀬。最近は、ある人からいじられることもあるとか。

「最近、亀梨さんに“今日は何すず?”っていじられています(笑い)。専属モデルをしている『Seventeen』で、大人っぽいファッションをテーマにした“大人すず”という企画をやったんです。

 それを知った亀梨さんが、私の私服を見て“それは何すず?”って言ったり、食事をしていると“ご飯食べるすず”とか、いろんなものに“すず”をつけるようになって(笑い)。気さくに接してくださるので、芝居も含め現場は、すごく楽しいです!」

 昨年は『学校のカイダン』での連ドラ初主演に始まり、各映画賞に輝いた『海街diary』への出演など、一気にスターへの階段を駆け上がった広瀬。2016年もドラマや映画に引っ張りだこの彼女は、さらなる飛躍を誓う。

「昨年は、人生でいちばん“広瀬すず”という名前を知っていただけた年でした。今年はこの作品でスタートして、『ちはやふる』『怒り』『四月は君の嘘』と映画の公開も控えています。みなさんに知っていただけたからこそ、この先が大事だと思うので、さらに努力を重ねて頑張りたいと思います!」

撮影/伊藤和幸