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 韓国男性であれば、避けて通れないのが徴兵制に基づく軍への入隊。入隊を1か月あまり後に控えた東方神起のユンホが、チャンミンとともに6月13〜14日、ソウルオリンピック公園体操競技場で単独公演を開催した。

「チケットは入隊発表前に発売されたけど、それでも争奪戦に。代行業者は通常より1万円以上も上乗せし、定価約12500円(11万ウォン)のチケットを、3万~5万円で販売していました」(ファン)

 しかし、それ以上に開催を楽しみにしていたファンを不安にさせたのがMERS(中東呼吸器症候群)コロナウイルスの韓国での感染拡大。同時期の国内イベントが次々と中止され、東方神起のライブも危ぶまれたが、開催4日前に決行を発表。

 消毒作用のある霧の散布や、マスク着用が義務づけられるなど、さまざまな感染予防策がとられたうえでの開催となった。

 だが、万が一を考えて渡韓を断念した日本人ファンも続出、ネット上にはチケット譲渡の書き込みがあふれた。

 それでも観客の3~4割は日本人。渡韓したファンの1人は「改めて日本での人気の高さを感じました」と驚いた。

 14日、定刻16時にスタートした公演は、『Catch Me』『MAXIMUM』『Rising Sun』と、東方神起の真骨頂ともいえるダイナミックなダンスナンバーをたたみかけ、ファンを一気に熱狂の渦へと巻き込んだ。

「常に全力のふたりですが、この日はさらに限界ギリギリまで攻め込むような凄みがあり圧倒されました」(ファン)

 デビュー10周年に合わせて構成された本公演のテーマは「時間旅行」。新旧のナンバーを織り交ぜ、活動の集大成的な公演となったが、ユンホにとっては20代を締めくくるライブとしての意味合いも。

「期待していてください。すべてを見せます!」と気合を見せた。

 公演前半のパートでは『Love in the Ice』などのバラードコーナーで熱唱を聴かせたほか、南の島風のセットの中で、『ミドヨ』からファンへの感謝を歌った新曲『Starlight』まで、新旧の名曲をアコースティック・メドレーで聴かせる特別企画で会場を盛り上げた。

「ユンホは浮輪にフィンというコミカルな格好で、チャンミンに至っては、『ONE PIECE』のルフィのコスプレ(笑い)。また衣装チェンジの合間に流れた『Dream』のVTRでは、2人が幼稚園児のような格好をしてライブ会場でハシャぎまくるという演技も披露。一瞬たりともファンを退屈させたくない、という2人の思いを感じました」(ファン)

 演出面でも2人の熱い気持ちを感じた、と別のファン。

「アリーナの周りとスタンド席に設置されたトロッコに何度も乗り、隅々までファンサービスをしてくれました。ファンの顔を見つめる時、愛おしそうに、でも少し切ない表情を浮かべていたのが忘れられません」

 また、公演テーマ「時間旅行」に合わせ製作された腕時計型のLEDライトが来場者全員に配布されチャンミンが、

「僕らが稼いだお金で作りました。高いので捨てないで」

 と冗談まじりにひと言。

「たぶん本当に自腹で用意したんじゃないかと思う。2人からのプレゼントだと思って大事にします」(ファン)

 プレゼントといえば、日本人ファンに向けたコメントも。

「14日の公演は、日本全国の映画館でライブビューイングされ、10万人が参加。そんな劇場のファンに向けて、何度も日本語でコメントをしてくれたんです。現地では“ここは韓国だ!”と嫉妬まじりの声をあげる韓国人もいたようですが、離れていても思ってくれていることに感謝しました」(劇場で観覧したファン)

 ライブ後半に入ると、エネルギーをさらに爆発させ、『“O”-正・反・合』から『Something』まで、新旧のヒットダンスナンバーを連打。’04 年のデビュー後、瞬く間にアジアのトップアイドルに君臨し、一時はメンバー脱退による危機を迎えながらも、今なおトップランナーとして走り続ける東方神起の底力を見せつけた。