■わが子の心を守る10か条とは
母親だけの子育てもよくないそう。
「1人でも大人が入れば、“これはしつけだよね”と確認しながら子どもと関われます。子どもに“あれ?”と思う部分が出てきたら、子ども自体に問題があるのではなく、夫婦や家族の不均衡状態が子どもの不適切な言動に反映されている場合もあります。まず家族関係を見直しましょう」(『えむ心理研究室』の所長で臨床心理士の石割美奈子さん)
100組の親子がいれば、100通りのしつけがあるが、理想のしつけを3人はこう語る。
「その子が生きていくための知恵を与えること」(横山さん)
「人に迷惑をかけない人間に育てること」(石割さん)
「子どもが本当にしてはいけないのは、自分や相手の命を粗末にすることだけ」(長谷川さん)
子どもと親身に寄り添う姿勢は同じ。そのうえで長谷川さんは“なあに”“うん、わかった”“いいよ”を円滑なコミュニケーションのために必要最低限の3ワードとして挙げる。
「この3つを意識して会話をすると、子どもがなぜその行為をしたか話してくれやすくなります。子どもはもやもやをためなくてすむんです。“うんうん”と相槌を打ち、“わかったよ”と言うと、子どもは意思が伝わっていると思い、“いいよ”と認めることで、受け入れられたと感じ、心が安心するのです」
過度な干渉や押しつけなどは親子関係に害をなすだけ。相手を思いやる気持ちは、遠慮がいらない関係の、親子間でも必要なのだ。
<わが子の心を守る10か条>
1)人格の否定や周囲との比較につながる発言はしない
2)禁止・指示・否定に関する言葉を使わない
3)その場の感情に左右されて叱らない
4)自分のこだわりを子どもに押しつけない
5)主張をしたら「あなたはどう思う?」と必ず聞く
6)「心配だから」「将来のため」と干渉しすぎない
7)子どもの前での悪口やため息、疲れ度アピールを避ける
8)子どもの異変を感じたら、まずは夫婦・家庭環境を見直す
9)対話の際は「なあに」「わかった」「いいよ」を意識して
10)2人以上の大人が子育てに関わるように
※専門家への取材をもとに『週刊女性』が作成