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 泥酔した女性を連れ帰り、監禁した容疑で逮捕された神奈川・相模原市の派遣社員、栗田良文容疑者(33)。周囲には目立たぬように振る舞う一方、睡眠導入剤とタクシーを使い、女性を運び込んでは監禁する悪行ぶりだ。

「泥酔した女性と一緒に男が乗っても、怪しまれない。最近はひどく酔った女性客も増えていて、車内で眠りこけたり吐かれる場合もあるから、付き添いがいればむしろ安心してしまうくらいですよ」(地元タクシーの50代男性運転手)

 容疑者宅から車で約10分の距離にある京王線橋本駅でも、

「1日に1、2人は酔いつぶれてヘロヘロな女性がいます。救助を求められない限り、あまり関与しません」(駅員)

 監禁だけではすまない場合だってありうる。身の守り方を、危機管理教育研究所の危機管理アドバイザー・国崎信江さんに聞いた。

「ひとりで帰宅するのであれば、深酒をしないことが第一です。“自分はお酒に強い”“このくらいは大丈夫”などと過信しないほうがいいです」

 まずは酒の飲みすぎを避けることをアドバイス。必ずチェイサーを用意し、お酒をひと口飲んだら水をひと口、とこまめな交互摂取を推奨。それでも、体調などの影響で酔ってしまった場合の対処法を教えてくれた。

「我慢せずすぐにSOSを出すこと、危険の少ない場所で休憩すること、家族や恋人など信頼できる相手に連絡を入れること、が重要。店内にいるなら、“少し休ませてもらいたい”とお願いし、自力で帰らずタクシーを呼んでもらいましょう。店を出た場合は、交番や駅の救護室など安全な場所で回復を待つことです」

 24時間営業のファストフード店で酔いをさますにしても、女性ひとりは危険。見知らぬ人に介抱され、その場で開けたふりをして手渡されたペットボトルの水に、薬が溶かされていれば防ぎようがない。

 人に迷惑がかかるからと無理して帰ったり、これくらい大丈夫だろうと帰したりせずお互い家に帰るまでが飲み会、の心づもりが大切だ。