いくら夫の実家といっても、そこは“別家庭”。どうしてもなじめない、受け入れられない文化がそこにあった。
祖父母から孫に勝手に○○されたとき、どうしたらいいの? 実例エピソードをもとに、夫婦・家族問題評論家の池内ひろ美さんに聞いてみました。
■全身ピンク服! まるで林家パー子状態にイラッ
うちの子(3歳・女児)は舅と姑にとって初孫どころか、たった1人の孫。そのため、とっても可愛がってもらい、孫のためなら何でも買ってくれるんです。
それはありがたいのですが……趣味が悪い!! とにかくピンク色した、わけのわからないイラストや、ド派手なキャラクターもの満載の服ばかりをチョイスしてきます。
ある日、姑と買い物に行ったとき、娘の服を見て「あれ? こないだ買ってあげたあの服なんで着ないの?」と、先制パンチ。
「朝着てたけど牛乳こぼしちゃって……」と、流しましたが、「そんなお地味な服なんてかわいそう」と、またもピンクのキャラもんの上下を見つけ、なんとその場で着替えさせ購入。「このまま行きましょう」と、全身ピンクの娘と行動することに。
そのまま実家に帰ると、今度は舅が「〇〇ちゃん、可愛い服着てるね! ママと違って、ばあばは可愛いの買ってくれるねー」と孫に頬ずり(気持ち悪いからやめて)。
買ってくれるのはありがたいけど、まるで林家パー子。勘弁してくれ!
【池内さんのアドバイス】
そもそも前回、買ってもらったものを着せないから、また買うという被害が発生するの。子どもの教育としても、いただいたものに対して「ありがとう」の気持ちを教えるチャンスなので、喜ぶふりして姑さんの前だけでいいから着せましょう。
■私に隠れてチョコレートをあげないで!
スープの冷めない距離に住んでいる義両親。私は仕事があるので、よく姑には子どもの面倒を見てもらっています。
何でも“食べろ食べろ”の姑だから、先に「チョコレートやジュースなどの甘いものはまだ与えないでください」と、何度もお願いしていたのですが、やはり食べさせていたのです。子どもの口のまわりに動かぬ証拠が。
それとなくやめてもらいたいと伝えると、最初は「あげてないわよ」と、突っぱねていましたが、子どもの口元を見て観念したのか「チョコレートを食べられないなんて、かわいそうに!」と逆切れ。
喜ぶ顔が見たいのはわかるけど、もうやめてー!
【池内さんのアドバイス】
子どもにとって祖父母の家は特別で甘やかしてくれる場所だから毎日でなければいいのでは? それでも気になるなら、自分の都合で預けているんだからやめればいいだけのこと。
■孫に“ちゃんづけ”で呼ばれたい姑
小学2年生の孫(男の子)に自分のことを、無理やり「アヤコちゃん」と呼ばせる姑。ついうっかり、「ばーば」なんて言ったら、ソッコー言い直させます。息子も、なぜ「アヤコちゃん」と呼ばないといけないのか戸惑っています。
主人が姑に理由を聞いてみたら、「若い男の子にそう呼ばれてみたい」という、不思議な(?)願望があるようで……。逆に恥ずかしくないの?
【池内さんのアドバイス】
名前ひとつで穏やかになるなら、いいじゃない。今後は孫の自主性に任せればいいし、呼び方も変わるかもしれないからね。そもそも結婚は“国際結婚だと思え”なので欧米人になった気持ちで。
【プロフィール】
◎池内ひろ美
夫婦・家族問題評論家であり、日本女子力推進事業団の代表理事。テレビや講演などで夫婦や家族問題について鋭く分析。新刊『とりあえず結婚するという生き方』(ヨシモトブックス)好評発売中。